2013年世界観光収入は5%増の1.4兆円、自動車などに続く5位の規模に -UNWTO指標

国連世界観光機構(UNWTO)の世界観光指標によると、2013年の国際観光が創出した総輸出収入は前年比5%増の1.4兆億米ドル(1日平均38億米ドル)となった。このうち、宿泊、飲食、エンターテイメント、ショッピングなどから得られた観光収入は1兆1590億米ドル。長期予測を上回り、実質5%増(為替レート変動とインフレを考慮)となった。2013年の国際観光到着者数は前年比5%増の10億8700万人。また、総輸出収入のうち、旅客輸送収入は2180億米ドルだった。

国際観光収入(旅行と旅客輸送)は、世界のサービス輸出の29%にあたり、また財・サービス輸出全体の6%を占めている。世界規模の輸出カテゴリーで、観光は燃料、化学品、食料、自動車に次ぐ第5位の規模になる。

地域別で見ると、世界の観光収入の42%を占めるヨーロッパは、350億米ドル増の4,890億米ドルとなり、2013年で最大の成長を見せた。アジア太平洋(シェア31%)は300億米ドル増の3590億米ドル、アメリカ地域(同20%)は160億米ドル増の2290億米ドル。このほか、中東(同4%)は470億米ドル、アフリカ(同3%)は340億米ドルだった。

観光収入トップ10位のなかでは、タイ(+23%)、香港(+18%)、マカオ(+18%)が強い成長を見せ、イギリス(+13%)、アメリカ(+11%)も二桁増となった。このほか、スペイン、フランス、中国、イタリア、ドイツは1〜5%の成長率にとどまった。

アウトバウンド観光を牽引している中国、ロシア、ブラジル3カ国の送客市場は、国際観光支出の増加額810億米ドルのうち約400億米ドルを占めた。総計では、中国が2012年の1020億米ドルから2013年は1,290億米ドルに増加。ロシアは前年比25%増の540億米ドルとなり、アウトバウンド観光で世界第4位の市場となった。また、ブラジルは同13%増の250億米ドルで上位10位に入った。

一方、主要先進国の送客市場では、オーストラリアが同9%増となり、フランスが同5%増と2012年の落ち込みから回復したものの、アメリカ、ドイツ、イギリス、カナダは同2〜4%増にとどまった。

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