スターウッドホテル&リゾートは2016年3月21日、米マリオットによる買収額を、当初合意した額を上回る136億ドル(約1.5兆円)に引き上げることで再合意した。3月18日に提示された中国・安邦保険グループ(Anbang Insurance Group)からの新提案を受けていったん白紙にもどったものの、再度合意に至った。
スターウッドは、昨年11月に1株当たり72.08ドル(総額約122億ドル、約1.3兆円)でマリオットによる買収に合意していた。
しかし、3月18日に中国・安邦保険グループがマリオットの提案を上回る1株当たり76ドルから78ドル(総額 約129億ドル~132億ドル)で株式全額を取得する新買収案を提示。スターウッド側がマリオットとの買収案をいったん白紙に戻す意向を示していた。
その後、マリオットは新たな買収案を「一株当たり79.53ドル(現金21ドルとマリオットの0.8株、合計約136億ドル)」として再提案。スターウッドがその内容を受け入れ、マリオットと再合意する結果となった。
マリオットによるスターウッド買収が実現すれば、世界100か国以上、ホテル数は5500軒以上(うちマリオットが4300軒、スターウッドが1270軒)、客室数は110万を運営する世界最大規模のホテルチェーンとなる見通し。さらに、両社のロイヤリティプログラムの登録会員数は合計7500万名となるとされている。
売り上げ額でも、マリオットに肉薄していた2位のヒルトンワールドワイドを大きく引き離すことになる。ホテル企業別の売り上げ(2014年)の上位10は以下のとおり。
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