観光庁は2017年2月1日から3月20日まで、「阿蘇(中部・南部)応援ツアー」を実施する。昨年4月に発生した熊本地震の余震のほか、噴火警戒などに対する風評被害を払しょくし、同県への観光需要喚起につなげる「熊本応援プログラム」の一環としておこなうもの。
熊本地震の発生以降からこれまでの間、「九州ふっこう割」などの支援プログラムを通じて九州全体の観光需要は回復傾向をみせた。その一方で、阿蘇中部・南阿蘇地域では余震や噴火警戒への懸念や風評が継続。営業を再開していない宿泊施設もあるという。
このような状況を受け、観光庁は熊本県と連動して「熊本応援プログラム」を開始。国内向けには今回の応援ツアーのほか、 熊本城の復興過程を機軸とした情報発信や 熊本の「食」ブランド強化による観光産業の再生などを推進。インバウンド対応としては、日本政府観光局(JNTO)による訪日プロモーションの強化に加え、広域観光周遊ルートによる支援、外国人旅行者の受け入れ環境整備支援などを進める。
「阿蘇(中部・南部)応援ツアー」は、旅行会社が販売する旅行商品について、同エリアに宿泊する場合に25%の割引をおこなうもの。2万円以上の宿泊旅行商品では1万2500円を上限に、1万円以上の宿泊単品では1万円を上限に、それぞれ25%割引とする。旅行会社への配算は熊本県が決定する。
なお、割引の条件として、ツアー参加者にはアンケートへの回答を依頼。観光庁と熊本県はその結果やツアーの実証にもとづき、中長期的な取り組みについて検討していく。