エクスペディア・グループは、2019年通期(2019年1~12月)の決算を発表した。それによると、取扱予約高は前年同期比8%増の1078億7300万ドル(約11兆8660億円)、売上高は同8%増の120億6700万ドル(約1兆3274億円)、営業利益は同26%増の9億300万ドル(約993億3000万円)、純利益は同39%増の5億6500万ドル(約621億5000万円)、調整後EBITDAは同8%増の21億3400万ドル(約2347億4000万円)を計上し、増収増益となった。
主力事業であるOTAの売上高は、同8%増の94億2700万ドル(約1兆370億円)、民泊事業のバーボ(旧ホームアウェイ)が同14%増の13億4000万ドル(約1474億円)、法人向けのEgenciaが同3%増の6億2000万ドル(約682億円)、エクスペディアグループ外のトリバゴが同13%減の9億3800万ドル(約1031億8000万円)となった。
商品・サービス別での売上高比率は、主力の宿泊が70%、広告/メディアが9%、航空券が7%、その他が14%。
そのうち宿泊の売上高は、エクスペディア・パートナー・ソリューション、ホテルズ・ドットコム、バーボの売上が伸びたことから同10%増。総泊数は同11%増となったが、一泊あたりの売上高は同1%減と微減となった。
航空券の売上高は同1%減。航空券の販売件数は同7%増となったものの、1航空券あたりの売上高は同8%減となった。
広告/メディアの売上高は同1%増。トリバゴで減少したものの、エクスペディア・グループ・メディア・ソリューションが売上を伸ばした。
エクスペディアグループの宿泊予約プラットフォームに掲載されている施設数は2019年12月31日現在で160万軒を超えた。そのうち約76万5000軒がバーボとの並立掲載。パケーションレンタルのバーボの予約可能施設数は210万軒で、そのうち即時予約が可能な施設は150万軒になっている。
なお、2019年第4四半期(2019年10~12月)ベースでは、取扱予約高が同6%増の232億4500万ドル(約2兆5570億円)、売上高は同7%増の27億4700万ドル(約3021億7000万円)、営業利益は同65%増の1億6000万ドル(約176億円)、純利益は同349%増の7600万ドル(約83億6000万円)、調整後EBITDAは同1%増の4億7800万ドル(約525億8000万円)を計上した。
バーボとタビナカを強化、EgenciaはルフトハンザのNDCに対応
エクスペディアによると、2019年の同グループのOTAでの予約のうちおよそ40%がモバイル経由。アプリでの取扱額は前年比で40%増加した。同グループは、ユーザーに到着時間や最新の旅行情報を知らせる「Trip Assistance」をローンチ。モバイルアプリには自身の旅程を管理する機能も追加した。
また、タビナカも強化。2019年12月31日時点でエクスペティア・ローカル・エキスパートは、21万を超えるツアーおよびアクティビティを提供している。
このほか、BtoBでは、エクスペディア・パートナー・ソリューションズがAPI接続パートナーの90%以上を新しいAPI接続に統合。より迅速な接続を可能とした。
バケーションレンタルのバーボは、メキシコとカナダでビジネスを開始。バーボ上で取り扱う商品のほぼすべてが、同グループの決済プラットフォームソリューションに対応できるようになった。
一方、メタサーチのトリバゴは、バケーションレンタルのリスティングを増やしており、2019年末時点で約330万軒に拡大した。
法人向けのEgenciaは、ルフトハンザ航空グループのNDC運賃への対応を10カ国で始めた。
※円換算は1ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。