はとバスは、2019年度(2019年7月1日~2020年6月30日)の東京観光の利用者数が、前年比45.2%減の44万7154人に減少したと発表した(速報値)。内訳は、日本語コースが44.0%減の43万1858人、訪日外国人の利用が多い外国語コースは66.3%減の1万5296人に落ち込んだ。
2019年度は、新型コロナウイルスの流行が大きく影響し、2月以降の利用者が激減。4月8日~6月12日の66日間は全便運休も行なった。これらにより、2月~6月の5か月間の利用者数は前年比92.4%減の2万6110人となった。
はとバスによると、例年3月と4月は桜鑑賞、5月はゴールデンウィークと観光シーズンで繁忙期となり、2018年度は同3か月の利用者数が年間全体の約3割を占めた。しかし、2019年度はわずか1.3%に留まったという。
また、2019年度は新型コロナウイルス以外にも、長引いた梅雨や8月~10月にかけての自然災害も大きく影響した。特に10月12日に上陸した台風19号では、10月12日と13日の2日間で18台のみの運行となり、2日間合計で9000名以上の減少となった。
なお、はとバスでは6月13日以降、一部コースを再開。便数と販売席数を制限し、6月末までの18日間で124便・計1491名の利用があった。2020年度は観光バス事業全体で、例年の6割程度の回復を見込む。感染予防に細心の注意を払いながら、各地域の受け入れ状況などの情報収集に努め、Go Toトラベル事業を取り入れながら回復を目指すとしている。