JTBは、2019年の日本人海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB REPORT 2020日本人海外旅行のすべて」を発行した。今回で33回目の発行。2020年8月14日から同社ホームページで販売を開始している。
レポートの主なポイントは4点。まず、2019年の海外旅行者数が過去最高の2000万人を超えたこと。その背景として、2016年以降、雇用環境が改善し、20代女性旅行者が大幅に増加するとともに、アジアへの旅行者数に厚みが増したことを挙げている。
次に、20代女性の年間旅行者数が同年代人口の4割に達したことに触れている。特に20代前半のジェネレーションZ世代の出国率は46%に達した。これは、1996年に20代後半女性が記録した36%を上回るもの。新型コロナウイルス収束後も、この年代層の動きには注目する必要があるとしている。
3つ目のポイントは、アジア(中国と韓国を除く)への旅行需要の増加。2010年~2019年の10年間で、台湾、香港、ベトナム、タイなどへの旅行者は300万人増加した。訪日旅行と双方向で厚みを増したと分析している。
最後のポイントとして、新型コロナウイルス収束後の旅行需要は観光よりもビジネスの方が時間を要する可能性に触れている。その理由として、企業が出張を抑制する一方、オンライン会議が広がりを見せていることを挙げている。