日本政府観光局(JNTO)が発表した2020年8月の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年の252万人から99.7%減となる8700人だった。これで、訪日外国人旅行者数は、11か月連続で前年割れ。減少幅がわずかに改善したとはいえ、本年4月以降は22市場すべてで、前年比でほぼゼロに近い推移が続いている。
訪日外客数の減少は、新型コロナウイルス感染症の防疫を目的とする、日本での上陸拒否や検疫強化、査証の効力停止等の措置と、各国での渡航制限措置などが要因。9月以降は、タイとベトナムに加え、台湾やシンガポール、マレーシアなどが、国際的な往来再開に向けた段階的措置として、「レジデンストラック」や「ビジネストラック」の受付を開始しているが、対象国地域と日本間の直行便は引き続き、大幅な運休・減便となっているという。
航空データOAG社のデータでも、国内主要6空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着する国際線の実績合計は、便数で前年比87.6%減の2860便、提供座席数で88.0%減の63万7766席だった。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。