日本航空(JAL)と理化学研究所は2020年11月25日、機内の空気の清潔性とマスク着用の重要性を確認したと発表した。世界一の計算性能を誇るスーパーコンピューター「富岳」を活用し、航空機内における新型コロナウイルス感染症拡大防止に関する研究を行った一環。機内の空気循環システムの効果検証と、その効果を踏まえた機内における飛沫の予測を行った。
研究によると、機内でマスクを着用せずに咳をした場合、10ミクロンより大きい飛沫は咳をした人の前方1m以内に落下、10ミクロン以下の小さい飛沫はエアコンの風に乗って空中を漂うが、機内の空気循環システムによって3分程度で客室内から排除される。マスク着用により、発生する飛沫を3分の1まで抑え、機内に拡散する飛沫を大幅に抑えられることが確認できたという。
JALと理研は今後も「富岳」を活用した研究を重ねることで、新型コロナウイルスの感染防止につなげたいとしている。