楽天のトラベル事業事業長の髙野芳行氏が、2021年を迎えるにあたり年頭所感を発表した。
髙野氏は今年3月にサイト開設20周年を迎えることから、全国の宿泊施設や交通事業者と連携を深めながら成長してきたことに感謝の意を表した。一方で、昨年はコロナ禍で旅行業界が深刻な状況に陥り、楽天トラベルも宿泊流通が前年比約9割減に落ち込むなど、困難なかじ取りを迫られた年になったと言及。旅行産業が一刻も早く元の状態に回復するよう、今年も業界とともに前向きな取り組みを地道に継続していくとしている。
発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。
2021年「楽天トラベル」年頭所感
新年明けましておめでとうございます。
「楽天トラベル」は、本年3月にサイト開設20周年を迎えます。この20年間で、全国の幅広い宿泊施設からご登録をいただき、また航空、レンタカー、高速バスなどの交通事業者各社とも連携を深めながら、皆様をエンパワメントするという使命を掲げて、ともに歩み、成長してまいりました。皆様に改めまして深く感謝申し上げます。
旅行業界はいま深刻な状況におります。「楽天トラベル」でも、宿泊流通の落ち込みが最大で前年比約9割減となり、昨年は非常に困難なかじ取りを迫られる年となりました。一方で、コロナ禍を乗り切るために、宿泊施設やパートナー企業の皆様と一致団結し、様々なことに共同で取り組んでまいりました。
全国の宿泊施設様と始めた「レスキューホテルプロジェクト」では、国内の医療資源を確保することでコロナの拡大を防止し、旅行業界の一刻も早い回復を図りたいという思いから、全国の宿泊施設による軽症者、無症状者の受け入れを無償で支援させていただきました。厚生労働省が示したガイドラインを元に、観光庁や各自治体とも連携しながら受け入れ可否の確認や現場の受け入れ準備、対象施設の予約システムの構築、受け入れ後のフォローまで一貫して行い、数多くの宿泊施設様にもご協力をいただくことができました。
また、宿を予約する際に新たに重視される感染症対策の基準を選定して、各宿泊施設様にアンケート調査を行い、いち早く予約ページ上で公開しました。旅行者が宿ごとの対策状況を参考にしながら、それぞれにあった宿泊先を選べるようになったことで、安心な旅の促進に貢献できたと考えています。
コロナの状況は見通しが困難ではありますが、旅行産業が一刻も早く元の状態に回復できるように、本年も皆様とともに、前向きな取り組みを地道に継続してまいりたいと願っております。
2021年も「楽天トラベル」を何卒よろしくお願い申し上げます。
楽天株式会社
執行役員コマースカンパニー ヴァイスプレジデント
トラベル&モビリティ事業 事業長
髙野芳行
※髙野氏の「髙」ははしごだか。