ブッキング・ドットコムは、 30ヶ国にわたる2万9000人以上の旅行者とパートナー施設を対象に実施した「サステイナブル・トラベル」に関する調査結果を明らかにした。それによると、日本人旅行者の82%が「旅行において、サステイナビリティが非常に重要だ」と回答。また、「新型コロナウイルス感染症の影響で、よりサステイナブルな旅行を望むようになった」が42%にのぼるなど、環境に配慮したサステナブルツーリズムへの関心が高まっていることが分かった。
サステナブル・トラベル(サステナブル・ツーリズム)とは、環境に配慮した持続可能な観光のこと。「旅先でどのようなサステイナブルな取り組みに参加したいか」という質問では、日本人旅行者の71%が「ゴミの量を減らしたい」また「エネルギー消費量を減らしたい(部屋を出る際にエアコンや電気を消すなど)」、 65%は「より環境に優しい交通手段(タクシーやレンタカーの代わりに徒歩や自転車、 公共交通機関など)を利用したい」と回答した。
現地のコミュニティへの配慮を重視する日本人旅行者も多く、 約半数(47%)が「旅行先でその土地の文化を代表するような本物の体験をしたい」と考えており、 83%が「異文化理解を深めることや文化遺産の保護が不可欠だ」 さらに 「旅行業界による経済効果が社会のあらゆるレベルで平等に分配されることを望む」と回答した人は72%にのぼった。
一方で、「現地のコミュニティをサポートするためのアクティビティに参加した」については、世界の旅行者が33%だったのに対し、日本の旅行者はわずか14%にとどまった。さらに、サステイナブルな宿泊施設での滞在について、希望する日本人旅行者は36%で、世界の旅行者の81%を大きく下回った。
実際に「過去1年間でサステイナブルな宿泊施設に滞在しなかった」と回答した日本人旅行者は61%。そのうち54%が「そのような宿泊施設の存在を知らなった」、22%が「行く予定の旅先にはそのような宿泊施設の選択肢がなかった」、 28%が「探し方がわからなかった」と回答。宿泊施設による取り組みや訴求、サステナブル宿泊施設を探す仕組みが不十分であることが伺える結果となった。