ニューヨーク市、レストランなど屋内活動にワクチン接種証明の提示を義務化、従業員にも、9月13日から執行

AP通信によると、米ニューヨーク市のビル・デブラジオ市長は、デルタ株による感染者数が増加していることから、レストラン屋内での食事、劇場、ジムなどの屋内活動にワクチン接種証明の提示を義務付けると発表した。客だけでなく従業員も少なくとも1回の接種を受けていることが求められる。

この施策は2021年8月16日に発効するが、執行はニューヨーク市の公立学校が再開する9月13日からの予定。民主党は、12歳未満の子どもに与える影響などを含めて、詳細を詰める必要があるとしている。

ワクチン接種カード自体が証明書として有効。また、州あるいは市のアプリでも発行する。

ニューヨーク市は、屋内でのマスク着用を義務化する代わりに、ワクチン接種の加速に重点を置いてきた。7月下旬には、市長は市の公務員に対して9月中旬までにワクチン接種を完了するか、毎週検査を受けることを要求。市民に対しては、ワクチン接種を加速させるために100ドル(約1万1000円)のプリペイドカードの配布を始めている。

市長は会見で、証明書の提示はそれほど難しいことではないと述べたが、一人ひとりの証明書をチェックする負担は大きいと反対する事業者も出ている。

一方、レストランの業界団体NYCホスピタリティ・アライアンスはこの方針を支持。パンデミックからの回復途上にある中小企業にとっては、休業などの規制よりもいい施策だとしている。

ブロードウェイ劇場やメトロポリタン歌劇場などの主な劇場は、観客に対してワクチン接種の義務化をすでに発表している。

公式データによると、ニューヨーク市の成人のワクチン接種率は約66%。米国全体では、少なくとも1回の接種を終えた成人の割合70%という目標を当初の1ヶ月遅れで達成。しかし、デルタ株感染者が急増し、再び医療機関を圧迫。各地で新たな規制を課す動きが出ている。

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