京都市観光協会(DMO KYOTO)は、2021年6月の市内98ホテルにおける宿泊客数をまとめた。それによると、日本人延べ宿泊客数は前年同月比94%増となったものの、前々年同月との比較では43.3%減と依然として厳しい状況が続いている。
一方、外国人延べ宿泊客数は、同23.2%増。前々年比99.8%減となり、ほぼ15ヶ月にわたって外国人観光客がゼロの状況が続いた。
客室稼働率は、前年同月の14.6%からは6.0ポイント増の20.6%。前々年同月からは60.2ポイント減となり、国内他都市と比較しても低い水準となった。
平均客室単価は9016円で、前年同月の1万614円からは15.1%減少。DMO KYOTOでは、早期の集客を狙う一部の施設において値下げや割引キャンペーンが行われたためとしている。
市内主要旅館の稼働率は前月同月比3.6ポイント増の11.2%。5月の3.0%からは8.2ポイント増となった。緊急事態宣言が解除され、修学旅行がようやく再開され始めたことで需要が回復しつつあるが、本来5~6月に最も多くなる修学旅行の多くが延期または中止となっていると考えられることから、今後も旅館業界は厳しい状況が続くと考えられるとしている。
このほか、DMO KYOTOは、「ワクチン接種者等に対する優待サービスの取組みの有無」について調査。約2割のホテルが「導入済、導入予定」と回答し、「検討中」と合わせると約4割となった。