日本生産性本部が、新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響の継続調査・第8回「働く人の意識調査」の結果を発表した。2020年5月以降、四半期ごとにアンケート調査で実施しているもので、今回は2022年1月17日と18日に実施。オミクロンによる感染急拡大によってまん延防止等重点措置が3県で適用、13都県に適用される直前での調査となった。調査対象は、20歳以上の日本企業・団体の雇用者1100名。
これによると、今回の調査ではテレワークの実施率が18.5%で、過去最低を記録。特に、中堅・大企業、首都圏(1都3県)で低下した。なかでも首都圏のテレワーク実施率は26.8%で、前回調査時(2021年10月)から10.1ポイントも低下した。
一方で、週当たり出勤日数は減少。週3日以上テレワークをする人は前回調査から約10ポイント上昇し、53.0%と半数以上になった。在宅勤務の効率については、「上がった」「やや上がった」の合計が63.3%、「満足している」「どちらかといえば満足している」の合計は77.5%で過去最多となり、コロナ禍収束後のテレワーク継続意向も「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計が初めて8割を超えた(80.4%)。
なお、現在の景況感については、「やや悪い」「悪い」の合計は66.4%で過去最少。今後の景気見通しは、「良くなる」「やや良くなる」の楽観的見通しが16.7%で前回から5.1ポイント低下したのに対し、「悪くなる」「やや悪くなる」の悲観的な見通しは43.4%で、前回から6.4ポイント増加した。