星野リゾート、今夏は屋外でのマスク着用求めず、「マスク外す自由」を明確に、国内全54施設で

星野リゾートは、今夏の宿泊客に対して屋外でのマスク着用を求めないことを決めた。トラベルボイスの単独取材で、代表の星野佳路氏が明らかにした。日本国内で展開する「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO」「BEB」のすべてのブランド、個性的な施設、日帰り施設含む全54施設が対象。夏は各施設で屋外空間でのイベントやアクティビティを用意しており、星野氏は「(マスク着用は)最終的には各自の判断に委ねるが、開放的で快適な滞在を楽しんでほしい」と話した。

同社は、これまで3密回避と衛生管理の2軸でサービス規範を具体化しており、屋内では従来通り、宿泊者へのマスク着用を呼びかける。

政府が新型コロナウイルス対策の指針「基本的対処方針」を改訂し、熱中症へのリスクなどからもマスクを外せる具体的な例を提示する一方で、マスク着用をめぐる議論は尽きない。星野氏は、「今夏は緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置が発出されていたステージとはまったく異なる。マスクをする自由がある一方、しない自由が阻害されているのは問題。政府方針だけでなく、星野リゾートとしてマスクを外す自由を確保するという明確な意思表明を出すことが必要だと考えた」。

実際、同社が実施した宿泊者アンケートでも、「マスクについてリゾートがどう考えているのか分からない」、「屋外で距離が十分に取れていると思っていても、周囲の目が気になって外せない」といった声が数多く挙がっていたという。

また、星野氏は「今夏は日本の国内観光復活に向けて非常に大事な時期になる。インバウンドの回復も見すえながら、旅行を自由に楽しんでもいいという機運を盛り上げていくことが重要だ」とも話した。

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