ヴァージン・オーストラリア航空は、2023年6月28日から新規就航する羽田/ケアンズ線の航空券販売を2月28日に開始した。合わせて、発売記念として、8月2日から12月3日までの旅行を対象に、旅行会社でエコノミーチョイス往復運賃を8万800円(税込)で販売するキャンペーンを実施する。販売期間は2月28日から3月14日まで。
同便はANAとのコードシェア。ANAも同日に航空券の販売を開始した。ヴァージン・オーストラリア航空は、日本就航に合わせて、ANAとのパートナーシップを拡大。ANAはオーストラリア国内に加えて、日豪間の国際線でもコードシェアを始める。さらに、2023年後半にはヴァージン・オーストラリア航空のマイレージプログラム「ベロシティ」とANAの「ANAマイレージカード」との特典相互利用も開始する予定だ。
ヴァージン・オーストラリア航空はデイリー運航で就航。これにより、同路線の供給量は週2000席以上増えることになり、同社ではにケアンズへの日本人旅行者年間約3万人の増加を見込む。
日本就航を担当したエグセクティブリーダーシップ・チームでベロシティ・フリークエントフライヤーCEOのニック・ローラック氏は会見で「羽田とケアンズが直接結ばれるのはこれが初めて。日本人旅行者に新たな選択肢を提供することになる」と就航に向けて期待感を示した。
機材は最大15%のCO2排出量を削減するボーイング737-8を使用。ビジネス、足元スペースの広いエコノミーX、エコノミーの3クラス制。同便には日本語を話すキャビンアテンダントも搭乗する。
ローラック氏は「日本人の海外旅行が回復していく中、夏休みなどでの需要増に期待している」と話した。同便は羽田21時45分発/ケアンズ6時15分(翌日)着の夜行便。「レジャー旅行者にとって便利なスケジュール。また、ケアンズからオーストラリア国内の主要都市への同日乗り継ぎも可能」とアピールした。
就航を契機に2019年レベルへの早期回復を
また、会見にはスターリング・ヒンチリフ・クィーンズランド州政府観光大臣も登壇。「海外からの旅行者の受け入れは文化交流でもある。今回の就航で日本とケアンズがさらに近くなる」と話した。同州では航空路線誘致に向けた施策として6950万豪ドル(約64億円)の航空誘致基金(Aviation Attraction Fund)を設けた。ヴァージン・オーストラリア航空の羽田路線はその最初の支援となる。同航空は2020年3月に羽田/ブリスベン線の就航を計画していたが、コロナ禍で断念していた経緯がある。
ケアンズ観光局のマーク・オルセンCEOは、「コロナ前の日本人旅行者数年間約11万人にできるだけ早く戻していきたい」と話すとともに、サステナブルな取り組みに注力している点を強調。電動バスに加えて、今後は電動ヘリや電動ヨットの観光利用も検討していくとした。また、サステナブルな観光素材に焦点を当てた「サステナブル・トラベルハブ」を3月20日に開設することも明らかにした。
このほか、オーストラリア政府観光局デレック・ベインズ日本局長は「日豪間の相互交流を2019年の100万人レベルに早期に回復させていくために、さまざまな需要喚起策を実施していく」と発言し、ヴァージン・オーストラリア航空の羽田便も継続的に支援していく考えを示した。
運航スケジュールは以下の通り。
- VA77 ケアンズ13:15発/羽田20:00着
- VA78 羽田21:45発/ケアンズ6:15(翌日)着
※豪ドル円換算は1豪ドル92円でトラベルボイス編集部が算出