スノーピーク、滋賀県長浜市でアウトドア拠点や体験コンテンツ開発、関係人口を創出へ

スノーピークは、滋賀県長浜市と地域活性化に向けた包括連携協定を締結した。長浜市の地域資源を活用したアウトドア拠点や体験コンテンツの開発を行い、交流人口や関係人口を創出していくことで、地域活性化を進めていく。

スノーピークは、まず長浜市余呉地域でキャンプ場の整備を進めていく計画。会見で長浜市の浅見宣義市長は、人口減少の課題に触れたうえで、「余呉地域から市のいろいろな地域に取り組みを広げて、量的にも質的にも広がりのある協定にしていきたい」と話し、スノーピークとの連携に期待感を表した。

長浜市は琵琶湖の北東に位置する。中心街は羽柴秀吉によって長浜城の城下町として整備された。同市のデータによると、コロナ前2019年の観光入込客数は706万人。うち宿泊客数は約43万人だった。同市では2022年3月に「第2期長浜市観光振興ビジョン」を策定。2026年度の目標として観光消費額291億円、日帰り1人あたり観光消費額5300円、宿泊1人あたり観光消費額2万9100円を掲げている。

協定には、地域振興に加えて、自然環境の保全、文化・産業・観光振興、SDGsの推進、防災・災害支援なども含めた。

スノーピークは、キャンプを起点とした地方創生事業に力を入れており、地方自治体や企業などとの包括連携協定は長浜市で26件目になる。同社の山井太会長兼社長は、長浜市との連携を決めた理由として「多彩な自然環境があり、キャンプ場の候補地も多い。大阪や名古屋からも近いのも魅力。さらに、地域の人たちの活性化に対する力も大きい」と説明した。

同社では、アウトドアコンテンツの開発に加えて、ものづくりでも連携していく考え。浜縮緬や輪奈ビロードなど伝統産業などを同社のデザインで新たな「ローカルギア」として生み出していく計画だ。

スノーピークは、アウトドア体験拠点の開発と地域の自然を繋ぐ地方創生の展開を目的として、全国47都道府県すべてにキャンプフィールドを開設することを目標に掲げている。新たな直営キャンプフィールドを、2023年春に福島県那須白河、2023年度末までに岩手県陸前高田市、2024年春に栃木県鹿沼市に開業する予定だ。

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