アジアのタビナカ市場で注目の6つのトレンド、オンライン予約の加速、若い世代はSNS映えする体験を要望

タビナカの国際会議を主催する「Arival (アライバル)」は、アジア太平洋で注目されるタビナカ(ツアー&アクティビティ)と旅行の6つのトレンドを発表した。「The Outlook for Experiences 2019-2025」調査で言及したもの。

このなかで、アライバル共同創設者兼CEOのダグラス・クインビー氏は、「パンデミック後、アジア太平洋地域では旅行に対する新たな関心が高まっており、より多くの費用をかけ、より遠くへ、より長く旅行に出かけるようになっている」と指摘した。

同社によると、1つ目のトレンドは、アジア太平洋では国によって海外旅行の回復のペースにばらつきがあること。東南アジア、韓国、オーストラリアからの旅行者が好調に戻ってきている一方、中国と日本などの一部市場は出遅れている。

2つ目は、欧州など長距離旅行の回復。アジア太平洋の旅行者は地域内で旅行を再開させたが、今後、長距離旅行もそれほど遠くない未来に回復し、特に欧州需要が増加傾向にある。

3つ目は、注目が集まる中国の海外旅行市場の回復度合い。中国の国内旅行はほぼ回復しているものの、海外への旅行は戻っていない。しかし、今後の見通しとして、2023年下半期には回復基調に入ると予測している。その傾向として、以前と同様に人気のデスティネーションに旅行する人は多いが、現地での楽しみ方は以前とは全く異なると指摘している。

4つ目は、若い世代が市場をリードすること。アジア太平洋全体でZ世代と若いミレニアル世代が回復を牽引。その旅行スタイルは、モノよりも経験を優先している。小グループによるユニークで記憶に残る交流を通じて、若い旅行者はより没入感のある体験を求めている。また、彼らは、すべてをモバイルで予約できることを求めるとともに、InstagramやTikTokへの投稿に親和性のある体験を探している。

5つ目は、モバイル予約とオンライン化のさらなる浸透。アジア太平洋では、タビナカのオンライン購入の市場シェアが2025年までに3倍以上に拡大すると予想。特に若い世代でその傾向は顕著なため、事業者はそのトレンドに備える必要があると指摘している。

6つ目は、小グループ旅行や個人旅行の増加。若い旅行者のは、より独立した冒険的な旅行や体験を求めている。家族や友人と楽しめる旧来型の滞在よりも、小グループツアー、個人ツアー、アウトドアアドベンチャーなどユニークな体験の需要が高まるとみている。

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