広島平和記念公園とハワイ・パールハーバー国立記念公園が「姉妹公園」に、和解の場として交流拡大の機会に

広島市の平和記念公園とハワイ州ホノルルのパールハーバー国立記念公園が「姉妹公園」となった。ラーム・エマニュエル駐日米国大使と松井一實広島市長が協定書に調印した。日米間の姉妹公園協定は、2016年の岐阜県関ヶ原古戦場記念館とゲティスバーグ国立軍事公園に続く2例目となる。

エマニュエル大使は調印式で「かつて対立の場であった両公園は、今では和解の場となった」と挨拶。「姉妹公園協定によって、パールハーバーと広島を訪れ、互いの歴史を学び、より良い未来の道筋を描く人々が日米双方でますます増えていくだろう」と話し、平和交流の拡大に期待感を示した。

松井市長は、太平洋戦争の始まりと終わりの場所が姉妹公園になることについて、「理性をもって和解し、未来志向で平和を求めることができる象徴の存在になる」と位置付けた。

また、ハワイ州ジョシュ・グリーン ハワイ知事がビデオメッセージで「この協定は、平和、文化、観光、教育促進において、二つの公園の協力関係を拡大する役割を担うもの」と期待を寄せた。

このほか、2016年に平和記念公園を訪れたオバマ元米大統領も祝辞を寄せ、「この姉妹公園協定は、新たな歴史的偉業。日米両国民と日米が共有する過去とをつなぐことで、私たちは平和と協力に基づいた共通の未来を構築できる」と今回の協定を歓迎した。

オバマ元大統領のほか、平和記念公園にはこれまでカーター元大統領、先日のG7サミットではバイデン大統領も訪れている。

かつて明治政府による官約移民などによって、多くの人が広島からハワイへ移り住んだことから、広島とハワイとの関係は深く、広島市とホノルル市、福山市とマウイ郡が姉妹都市となっているほか、昨年は広島県・ハワイ州友好提携25周年を迎えた。

協定書に調印するエマニュエル大使(左)と松井広島市長

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