中国アウトバウンド観光研究所(COTRI)は、中国の平均資産870万ドル(約12.5億円)の超富裕層は約460万人で、その資産合計は中国全体の67%を占めるとするデータを公表した。
また、平均資産16万5000ドル(約2380万円)の富裕層は9900万人で全資産の26%。残りの13億人の平均資産は3300ドル(約48万円)で全資産の7%を占めるに過ぎない。
一方、医療、年金、教育などの社会福祉の支出がGDPに占める割合は6.5%に過ぎず、OECDの平均21.6%と比べてかなり少ないという。
COTRIでは「世界の富裕層旅行プロバイダーや高級ブランドにとって、中国の人口の7%しか潜在顧客になりえない。この数字は強大な市場を示すが、中国経済の鈍化によって、パンデミック以前のペースで富裕層が増加することはないだろう」と指摘。中国の指導者は「共同繁栄」を目標に掲げているが、その達成はまだ遠いとしている。
※ドル円換算は1ドル144円でトラベルボイス編集部が算出