AP通信によると、ギリシャ政府がアテネのアクロポリス遺跡の入場者数について、2023年9月から1日最大2万人に制限し、時間ごとに入場者の上限を変えると発表した。現在、ギリシャでもっと人気がある、この遺跡には1日平均2万3000人が訪れており、その大部分が午前中に集中しているという。ギリシャ統計局によると、2022年のアクロポリスへの入場者数は300万人を超えた。
リナ・メンドーニ文化大臣は、現地ラジオ局のインタビューで「観光業がギリシャにとって重要なのは明らかだ。 しかし、過剰な観光が遺跡に悪影響を及ぼさないようにするにはどうすればよいかを考えなければならない」と語った。
メンドーニ大臣によると、新たな入場制限は9月4日から試験的に開始され、2024年4月1日から本格的に導入される予定。
滞在時間に制限は設けない。現在、1日の訪問者数の約50%を占める団体ツアーやクルーズ船からの訪問者の滞在時間は平均45分だという。
時間ごとの入場者上限については、午前8時から9時までが3000人、9時から10時までが2000人。その後、時間帯によって上限を変えていく方針だ。
アクロポリスでの入場制限については、ツアー会社やクルーズ会社との協議を経て決定された。メンドーニ大臣は、他の人気の遺跡についても同様の措置が取られる可能性についても触れている。
ギリシャ政府は、酷暑から観光客を保護するためとして、7月の日中はアクロボリスをはじめとする主要な遺跡を閉鎖した。また、アクロポリスでは、入場を待つ人たち向けに日よけも設置した。メンドーニ大臣は、今後も必要に応じて、同様の措置を行うと述べている。