政府は、能登半島地震の被災者を支援する緊急対応策として「被災者の生活と生業支援のためのパッケージ」を取りまとめた。パッケージの柱は、生活の再建、生業の再建、災害復旧の3点。このうち、生業の再建では、観光復興に向けた支援を組み込んだ。政府は、財源として1553億円の予備費の使用を26日に閣議決定する。
観光復興に向けて、まず、北陸4県への補助率50%、最大2万円/泊の「北陸応援割」を速やかに開始し、今年のゴールデンウィーク前までを念頭に旅行需要喚起を図る。能登地域については、復興の状況を見ながら、さらに手厚い旅行需要喚起策を検討。朝市などの観光拠点・観光資源の再生に向けては、観光地の復旧計画の策定・実行支援やまちづくり支援、復旧後の誘客促進を図るためのコンテンツ造成を支援していく。
また、観光需要・経済活動の回復や風評被害の払拭などを進めるために、北陸新幹線金沢/敦賀間開業の機会も捉えて、北陸地域に関する正確な情報発信や被災地の観光復興・北陸地域全体の誘客につながるプロモーションを、2月~3月の間に重点的に実施する。
風評被害対策としては、観光庁のウェブサイトやSNSを通じて、地域と連携し、観光地や交通機関の現状に関する正確な情報を発信する。
さらに、ふるさと納税の積極的な活用を支援することで、特産品販売、旅行などを促進する。
このほか、観光関連事業者向けには、地方運輸局内に設置している特別相談窓口で活用可能な支援策の紹介などを行うほか、施設などの復旧を支援する「なりわい再建支援事業」活用し、中小・小規模事業者の施設などの復旧などを支援する。