創業から60年、飲食店や小売店など、あらゆる店舗向けの有線放送(店舗BGM)を主軸にビジネスを展開してきたUSEN。店舗の雰囲気にあわせた音源提供でおなじみの同社が、新たに音楽と映像を一体化させた空間演出サービス「USEN MUSIC Entertainment」の提供を開始した。従来から提供する強みの音楽に映像を加えた空間演出で来訪者の体験価値を向上させ、「足を運びたくなる」空間づくりを実現する。同サービスの機能と特徴、宿泊施設や旅行会社が顧客満足度を引き上げる活用方法のアイデアを紹介する。
エンターテイメント空間を演出する3つのポイント
「USEN MUSIC Entertainment」は、1台のスマートテレビに映像・音楽・エンタメコンテンツの3つの要素をそなえた総合「空間演出」サービスだ。BGMをはじめ、映像(BGV=バックグラウンドビデオ)やミュージックビデオ(MV)、TV(地上波・BS)、サイネージ機能、ビンゴやカラオケなど、多彩な機能・コンテンツを組み合わせることで、画面ひとつであらゆる目的に合わせた空間づくりを可能にする。
そのポイントは3つ。
1つ目のポイントは、音楽(BGM)だけでなく映像(BGV)を加えることで、より雰囲気のある空間の演出が可能になること。USENの音楽と合わせて、楽曲に関連したジャケット写真などを表示できるほか、「演出したい雰囲気」に合わせて最適な映像とBGMを編成できる機能も備わる。映像(BGV)では、「和」「日本の名所」「島」「星・月」「フード」「インテリア」「イベント」などをテーマに80種類以上を用意。そのほか独自の映像を設定するなどカスタマイズも可能だ。
BGMや映像のスケジュールはPCから管理ができ、さらにプログラム機能を使い映像の再生予約ができることから、時間に応じて自動で演出を変えることもできる。
2つ目のポイントは、サイネージ機能。カスタマイズ可能なサイネージをBGMとセットで活用することで、より効果的な情報提供が可能となる。メッセージを添えた誕生日の演出など、アイデア次第でワンランク上のおもてなしも可能だ。
画面には目的に応じてサイド領域やフッター領域も表示でき、たとえば、メイン表示領域でTV番組や映像を表示し、フッターではテキスト情報、サイドには天気予報を表示するなど、目的に応じたあらゆる使い方ができる。また、オプションの呼び出しベルサービス「USEN BELL」は、「USEN MUSIC Entertainment」と連携することでフッターに呼び出し番号を表示することができるため、業務の効率化にもつながる。
3つ目のポイントは多彩なエンターテイメント機能。たとえば、来店者が店舗に設置されたQRコードをスマホで読み取ることで、好きな公式アーティストのミュージックビデオをリクエストできる機能も搭載している。いわゆる、昭和のジュークボックスをデジタルで楽しむ機能。来店者参加型エンタメとして、独自性が高く、店内でコミュニケーションや共感を生む空間演出が期待できる。
USENはBGMサービス業界シェアNo.1(同社調べ ※2023年11月 インターネット調査/店舗従事者様 対象)。その配信BGMは、邦楽から洋楽、ヒーリング音楽など豊富なラインナップを取り揃えている。さらに、パーティーゲームの定番「ビンゴ」も標準装備。ゲームを盛り上げてくれるオリジナルBGMや効果音などの演出や、パーティの雰囲気に合わせてモードを切り替えることもできる。このほか、オプションとしてUSEN KARAOKE by JOYSOUNDを追加することも可能だ。
宿泊施設や観光施設にも広がる活用法
スマートテレビ1台で空間をリッチに演出できる「USEN MUSIC Entertainment」の強みは、「上質な空間づくり」と「効果的な情報提供」の両方を画面ひとつで実現できること。ホスピタリティ分野の様々な場面で活用が可能だ。
例えば、宿泊施設。ロビー、ラウンジ、館内レストランやカフェなどに設置すれば、空間の雰囲気作りがグレードアップする。USENでは、豊富なチャンネルから、その宿泊施設が演出したい雰囲気に合わせて、多彩な環境音楽を用意している。特に、コンセプトにこだわったブティックホテルなどでは、ホテル独自の空間を演出するインテリアツールになりえるだろう。
また、サイネージ機能を活用して館内の情報を提供すれば、アップセールの機会にもつながり、さらに地域の魅力的なイメージをBGVで流しながらテキストで観光情報を表示するなどの工夫で、周辺地域への誘客効果も期待できるだろう。このほか、ビンゴやカラオケなどエンタメ性も高いため、宴会場などに設置すれば、イベントやファンクションなどMICE関連での活用でも顧客満足度を高めることもできそうだ。カラオケはスマートテレビをインターネット接続するだけで利用できるため、従来のコマンダーに比べて機材も少なく手軽に設置できる。
また、旅行会社の店舗でも利用価値は高い。ドローンでとらえた世界の街並みや大自然など、旅先の魅力的なBGVとそれにマッチしたBGMを流し、その土地に来たような雰囲気を演出することができれば、来店客の旅へのモチベーションがぐっと高まるだろう。さらに呼び出しベル機能を活用すれば、カウンター業務の効率化にもつながる。
街中の観光案内所でも親和性が高そうだ。映像とBGMで旅への意欲を高める空間づくりに加え、テキストで発信する情報をカスタマイズし多言語化することで、訪日旅行者への情報提供も可能になる。
店舗BGMの実績豊富なUSENならではの充実したサポート
「USEN MUSIC Entertainment」の導入では、全国に約150ヶ所を構える拠点のスタッフが音響システム構成の提案から設置、運用、保守まで、総合的にサポートする。初期費用は5万円で、月額利用料金は1万1480円から。導入にあたっては、43インチのTVモニターを基本とし、各店舗や施設の必要に応じて、音響機器や大型のサブモニターもレンタルで提供している。
創業当初からBGM事業で、あらゆる店舗に寄り添ってきたUSEN。店舗BGMの顧客数は、約80万件にのぼる(2022年時点)。2015年からは主軸のBGM事業に加え、通信やPOSレジ、キャッシュレス決済、オーダーシステムなど、店舗の業務効率化をサポートする「店舗DX」のソリューションにも力を入れてきた。
「コロナ禍を経て、従来店舗で提供してきたサービスの多くがオンラインでも利用できるようになり、お客様に足を運んでもらうには『そこでしか体験できない』付加価値の提供が必要になっている。そのようななか、店舗での滞在体験価値を向上させる空間演出ソリューションとして開発したのが『USEN MUSIC Entertainment』」と、本サービスの企画責任者を担うUSEN音楽配信事業推進部部長 亀割誉氏は話す。
亀割氏は、「今や、店舗や施設でBGMが流れているのは当たり前となった。これからは空間演出として映像がある空間がスタンダードな世界観を目指し、顧客体験をよりアップグレードさせていきたい」という。観光の重要な要素の一つが旅の気分を盛り上げる高揚感。旅行者はワクワクする体験を求めている。サウンドとビジュアルで感覚を刺激する「USEN MUSIC Entertainment」は、旅行関連ビジネスの様々なシーンで活用の場が広がりそうだ。
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対象サービス:USEN MUSIC Entertainment
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記事:トラベルボイス企画部