AIは「究極の旅行代理店」になるのか？ 世界1万4000人調査で「AIで旅先のアイデアを得る」が4割、一方で日本人の活用は未成熟

コマースメディア、広告運用事業をおこなうCriteo（クリテオ）はこのほど、世界の旅行トレンドに関するレポート「Criteo グローバルトラベルトレンド2024冬」を発表した。日本を含むアジア太平洋（APAC）、欧州・中東・アフリカ（EMEA）、米国（US）の1万4000人を対象に調査を実施し、OTA、航空会社、ホテルなどの動向を分析したもの。調査結果では、世界的に旅行者はインスピレーションを求めオンラインで情報を探すことが多くなり、AIツールの活用度合いが高まっている一方、日本人が未成熟であることも浮き彫りになった。

調査によると、世界の航空旅行は好調だ。APAC、EMEA、USにおける2024年第3四半期の航空券予約は前年同期比3～14％増。特に、APACは14％増の最も高い伸び率となった。また、APACの旅行者はヨーロッパと同様、平均して航空券より宿泊施設の予約に多くの時間を費やす傾向もある。APAC地域の旅行者が宿泊施設を予約決定するまでの期間は約16.4日だった。

クリテオの調査によると、世界的にAIが究極の旅行代理店になりつつある。AIについて、41％が旅行先のアイデアを得ること、30％以上が宿泊施設、食事、アクティビティの提案にAIが役立つと回答した。ドイツは21％、アメリカと英国は20％が「旅行の計画にAIを使用し、役に立った」と回答。一方で、日本は調査対象国の中で9％と最も低く、活用が未成熟であることがうかがえる。

「旅行の計画にAIを使用し、役に立った」と回答した人の割合：クリテオ発表資料より

また、米国人の87%、日本人の97％が国内旅行を計画する割合が高い一方、ドイツ人の64%、英国人の63%はヨーロッパ旅行、韓国人の43％が海外旅行を計画する割合が高かった。