顧客満足度(CS)に関する調査・コンサルティング専門機関であるJ.D.パワー アジア・パシフィックは、このほど2013年の日本ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表した。この調査は、日本全国のホテルグループ・チェーン144ブランドを対象に宿泊料金毎にホテルをカテゴリー分けして満足度を調査したもの。各カテゴリの首位には、ザ・リッツ・カールトンとリッチモンドホテル、アソシアホテルズ&リゾーツ、JR九州ホテルなどが並ぶ結果となった。(ランキングは下段に掲載。)
▼満足度停滞は、宿泊料金の上昇傾向から
全体的な調査結果によると、宿泊客の満足度は停滞しているものの、サービスの改善がされているホテルでは満足度が向上している結果となった。調査を実施したJ・Dパワーは、満足度の停滞について、宿泊需要の回復で客室料金が上昇傾向になる中、宿泊者がホテル選定する理由として「客室料金が安いから」「料金に含まれるサービスが充実しているから」「利用したい宿泊プランがあったから」を挙げる割合が減少し続けている点を指摘。宿泊料金の上昇が「満足度の停滞にインパクトを与えた」としている。
▼満足度向上はサービス向上、ネット接続も
一方、満足度が上がっている施設はフロントスタッフの対応力や料飲施設、インターネット接続などの館内サービスの品質改善されているホテルのようだ。宿泊料金が上がったにも関わらず、満足度が向上したホテルチェーンに見られた特徴は、料理やスタッフに対する評価とともにインターネットのWiFi接続に対する評価が改善したホテルだった。さらに、これらホテルはリピーターの増加や「また宿泊したい」という再宿泊の意向の向上も見られたという。
各部門の宿泊満足度ランキングは以下の通り。
【1泊35000円以上部門】 *正規料金の最多価格帯35,000円以上
- ザ・リッツ・カールトン
- 帝国ホテル
- ザ・プリンス
- インターコンチネンタルホテル
- ホテル オークラ
- ハイアットリージェンシー
- ウェスティン
- シェラトン
- ホテル ニューオータニ
【1泊15000円~35000円未満部門】 *正規料金の最多価格帯15,000円以上35,000円未満かつ最多客室面積が20㎡以上
- ホテルアソシア
- ロイヤルパーク
- 東急ホテル
- ヒルトン
- ホテル日航
- リーガロイヤルホテル
- グランドプリンス
- ANAクラウンプラザ
- 東急リゾート
- ルネッサンス
- 東京ドームホテル
- メトロポリタンホテル
- ホテルグランヴィア
- 全日空ホテル
- 京王プラザホテル
- エクセルホテル東急
- 都ホテル
- ロワジールホテル
- ダイワロイヤルホテル
- プリンスホテル
- 東武ホテル
- 小涌園
【9000円~15000円未満部門】
*正規料金の最多価格帯9,000円以上15,000円未満、またはは最多価格帯が15,000円以上35,000円未満かつ最多客室面積が20㎡未満
- リッチモンドホテル
- ダイワロイネットホテル
- 三井ガーデンホテル
- 阪急阪神第一ホテル
- ホテルメッツ
- ホテルJALシティ
- ホテル モントレ
- ベストウェスタン
- ホテル京阪
- サンルート
- 東急イン
- ハートンホテル
- ホテルユニゾ/ユニゾイン
- ホテルヴィラフォンテーヌ
- ワシントンホテル
【1泊9000円未満部門】 *正規料金の最多価格帯9,000円未満
- JR九州ホテル
- ドーミーイン
- 京急EXイン
- スーパーホテル
- コンフォート
- ヴィアインホテル
- ホテル法華クラブ
- ホテルルートイン
- 亀の井ホテル
- チサンイン
- スマイルホテル
- アパホテル
- アークホテル
- R&Bホテル
- 西鉄イン
- チサンホテル
- 東横イン
- ワシントンホテルプラザ
- ホテルアルファーワン
*サンプルが少数のため、含まれていないホテルがある。
なお、この調査は全国の18歳以上の男女を対象に、直近1年間に宿泊したホテルについて29,214人から回答を得たもの。2013年8月にインターネットで調査を実施した。宿泊客満足度の測定は、「予約(直接予約)」「チェックイン/チェックアウト」「客室」「F&B(料飲)」「ホテルサービス」「ホテル施設」「料金」の7つの要素を設定し、総合満足度スコアを算出した。