JTBグループ連結決算、2013年度は増収も利益は2ケタ減、グローバル事業は大幅増加

ジェイティービー(JTB)が発表した2013年度(2013年4月~2014年3月)のグループ連結決算は、売上高が前年比5.6%増の1兆3052億円、営業利益が12.2%減の135億円、経常利益が16.5%減の154億円、当期純利益が12.0%減の76億円となった。ただし、当初発表した2013年度の見通し(売上高1兆2190億円、経常利益130億円、当期純利益60億円)を上回った。

2013年は2020年に取扱額2兆円とアジアでのNo.1を目指す「2020年ビジョン」の達成に向けた3か年の中期経営計画の初年度で、今期は特に国内事業の付加価値向上と収益性の向上を目的とする構造改革、およびグローバル事業の本格展開に向けた基盤づくりに取り組んだ。

その結果、旅行事業では、国内旅行部門は売上高が5.0%増の5744億円、海外旅行部門が3.7%増の5322億円、訪日旅行部門が28.5%増の28.5%増といずれも増加。特に国内、訪日が牽引し、海外旅行も取扱人数では苦戦したが取扱額は前年を上回った。国内、海外、訪日をあわせたウェブ販売取扱額は23.2%増の1795億円まで増加した。

また、グローバル事業は新興市場でのBTMやMICEを強化し、事業を拡大。現地法人の設立やM&Aなども行ない、ブラジルでのBTM事業、MICE事業、レジャー事業参入と、シンガポールでの東南アジア富裕層市場を狙ったレジャー事業も本格展開をした。海外拠点数は35か国99都市482拠点に拡大し、海外事業会社全体で、売上高は24.0%増の2703億円に成長した。

2014年度は2020年ビジョンに向けたステップアップの年とし、国内事業の進化とグローバル事業をさらに推進。特にグローバル事業では「世界発、世界着」のビジネスモデルを強化し、グローバルレベルでの交流文化事業としていく。そのため国内と海外のグループ会社間で、300名規模の研修生の相互交流も予定している。このほかM&Aや業務提携などもさらに積極化して事業を拡大。2014年度は売上高1兆3120億円、経常利益170億円、当期純利益88億円を目指す。

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