日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2014年6月期)で、2014年4月~6月の海外旅行全般の業況感が-23となり、3か月前より3ポイント改善した。ただし、3か月前の見通し-16には達しておらず、消費増税による買い控えや韓国、中国方面の低迷に加え、タイの不安情勢やベトナムにも不安材料があるなど、先行きの不透明感を示す声もあった。
3か月後の見通しでは-12となり、この1年半の現況を上回る回復を期待している。好転の理由としては、羽田発着の増便や景況感の回復があげられ、業務渡航やインセンティブが増加傾向にあるという。
業態別ではインハウスが-2となり、前回の-11から大きく改善。3か月後は引き続きインハウスが+2になるほか、海外旅行系旅行会社が+11(22ポイント増)、リテーラー1(取扱額30億円以上)は+21(35ポイント増)になるなど、3つの業態でプラス転化の見込みだ。この他の業態でも8ポイントから16ポイントの改善など、3か月後は全体的な回復が見込まれている。
方面別ではアメリカ・カナダから改善し、3か月後はハワイを除き、すべての方面で上向き基調だ。客層別はインセンティブが-31(7ポイント増)に改善。3か月後は-22のファミリー(9ポイント増)、-29のOL(11ポイント増)など、夏休みに増える需要を中心にほとんどの客層が改善している。
同調査は2014年5月13日~5月28日まで、JATA会員各社の経営者などを対象にインターネットで実施。622社のうち341社から回答があった。