エクスペディア・グループ決算、2018年の利益は7%増、一棟貸し民泊「ホームアウェイ」が売上比率1割超で増す存在感

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エクスペディア・グループがこのほど発表した2018年第4四半期(2018年10~12月)によると、同期の取扱予約高は前年同期比11%増の219億5700万米ドル(約2兆4153億円)、売上は同10%増の25億5900万米ドル(約2814億9000万円)となった。

この結果、2018年度決算は取扱予約高が前年比13%増の997億2700万ドル(約10兆9700億円)、売上は同12%増の112億2300万ドル(約1兆2345億3000万円)。純利益は同7%増の4億600万ドル(約446億6000万円)。

主力商品である宿泊予約の取扱いでは、伸び率が同13%増となり、2017年度(16%増)を下回ったものの、ホームアウェイの好調などが奏功し、2桁成長を堅持した。

ホームアウェイの利用泊数は、第4四半期は前年同期比20%増、2018年通年では前年比29%増。取扱い金額ベースでは、それぞれ15%増と31%増。これに対し、グループ傘下の主要OTAの取扱い金額は通年で10%増、法人向け事業のエジェンシアが同14%増。この結果、ホームアウェイが取扱い予約数全体に占める比率は、昨年の9.9%から11.5%に拡大。売上比率も10.4%となり、1割を超えた。

昨年12月末時点で、ホームアウェイの登録物件数は37万軒を突破。これを含めて、エクスペディア・グループの取扱い宿泊物件数は100万軒を超えたとしている。

一方、支出項目では、営業マーケティングやテクノロジー関連などを含む経費が、第4四半期は12%増の24億6300万ドル(約2709億3000万円)。2018年通年では11%増の105億900万ドル(約1兆1559億9000万円)。項目別では、営業マーケティング費用が半分以上を占め、前年比9%増の57億6700万ドル(約6343億7000万円)。そのほか、テクノロジー&コンテンツ費用が同16.5%増の16億1700万ドル(約1778億7000万円)など。

2018年度の事業別の営業利益(Adjusted EBITDA)は、主要OTAが前年比12%増の23億500万ドル(約2535億5000万円)、エジェンシアが同13%増の1億700万ドル(約117憶7000万円)に対し、ホームアウェイは同43%増の2億8800万ドル(約316億8000万円)。

エクスペディア・グループ全体での地域別の内訳は、年間の予約取扱高のうち、米国内が同11%増、海外は15%増。海外市場の比率は38%で、前年同期より1ポイント増。売上に占める海外比率は前年とほぼ変わらず45%。

商品セグメント別の年間売上は、宿泊関連が前年比13%増の77億1200万ドル(約8483億2000万円)。航空券が同12%増の8億8100万ドル(約969億1000万円)。なお航空券売上については、流通手数料の会計上の取扱変更が影響している。この変更は2018年第1四半期から始まったもので、影響が出るのは今四半期が最後となる見込み。

※円換算は1ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。

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