オリンピックイヤーの2020年に向けて、2020年3月29日から羽田空港が昼時間帯の国際線発着枠を拡大する。それに伴い、全日空(ANA)は羽田から欧米中心に12路線を新規開設。日本航空(JAL)は、米国、フィンランド、ロシア、オーストラリア、インド、中国への路線を新規開設、増便する。
ANAが羽田から新規開設するのは、米国のサンノゼ、サンフランシスコ、シアトル、ヒューストン、ワシントン、中国の青島、深セン、ロシアのモスクワ、インドのデリー、イタリアのミラノ、トルコのイスタンブール、スカンジナビアのストックホルムの12路線。このうち、深セン、イスタンブール、ストックホルムは、日本の航空会社として初就航だ。
また、JALは羽田から米国のシカゴ、ダラス、ロサンゼルス、ホノルル、フィンランドのヘルシンキ、ロシアのモスクワ、オーストラリアのシドニー、中国の大連、インドのデリーを新規開設。両社ともに「日本人、外国人双方の乗り継ぎ利便性を大幅に高め、地域の活性化に貢献したい」などとコメントしている。
ヨーロッパへのゲートウエイであるフィンランドのヘルシンキのほか、イタリアのミラノ、インドのデリーはビジネス、観光両面での人気都市。インバンド、アウトバンドともに活性化が見込まれる。
この新路線の決定は、国土交通省が今年9月に羽田空港の昼間時間帯の国際線発着枠(年間約3.9万回)について、1日50便分の国別配分数を決めたもの。日本の航空会社への配分は、現地航空会社とのコードシェアや訪日外国人旅行者の誘客を重視して決められた。日本の航空会社へ配分されたのは1日25便分で全日空は13.5便分、日本航空は11.5便分という結果だった。