観光庁が発表した宿泊旅行統計によると、2020年4月(第1次速報)の延べ宿泊者数は前年同月比76.9%減の1079万人泊と大きく落ち込み、新型コロナウイルスに伴う外出自粛、出入国規制の影響が如実に表れた。全体のうち、日本人は71.1%減の1053万人泊、外国人は97.4%減の26万人泊だった。
また、客室稼働率も前年同月に比べ48.1ポイント低い16.6%減と、3月の32.4%減(第2次速報)からさらに落ち込み、宿泊産業への影響の甚大さが分かる。施設タイプ別では、シティホテルが71ポイント減の11.8%と最もマイナス幅が大きく、旅館は31.6ポイント減の7.8%、リゾートホテル51.6ポイント減の5.9%、ビジネスホテル53.7ポイント減の25.2%、簡易宿所25.2ポイント減の7.6%と軒並み大幅ダウンとなった。
一方、3月の延べ宿泊者数は、38.9%減の2394万人泊だった。このうち、日本人は40.7%減の2281万人泊、外国人は86.5%減の113万人泊。都道府県別で最も落ち込みが大きかったのは大阪府の67.1%減の131万3480人泊で、千葉県(66.7%減・80万330人泊)、北海道(66.3%減・95万1200人泊)も大きな影響を受けた。東京は60.2%減の231万2480人泊だった。
また、外国人宿泊者数を国籍(出身地)別でみると、1位がアメリカ(79.6%減・12万5050人)、2位オーストラリア(61.6%減・7万3620人泊)、3位中国(96.6%減・6万4030人泊)の順で、顔ぶれが大きく入れ替わった。