AP通信によると、2020年10月18日に、米国の1日の航空旅客数が100万人を超えた。3月に新型コロナウイルスの感染が確認されて以降初めて。今年4月には1日10万人以下が続いたことを考えると、アメリカの航空産業に明るい兆しが見えつつある。一方、今後どうなるのか先行きが見通せないのも事実だ。
なお、アメリカ運輸保安庁(TSA)によると、ちょうど1年前の航空旅客数は260万人。依然として約60%も減少していることになる。
10月12日~18日の7日間の乗客数は約610万人で、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言して以降、最も多くなったものの、ウイルスに関してはまだ分からないことが多いなか、空港を訪れ、飛行機に乗ることに恐怖を感じている人は多いようだ。
アメリカの航空会社は、10月までの人員整理を条件に今年3月に総額500億ドル(約5兆2800万円)の公的支援を受けたが、さらに大量の解雇をせざるを得ないとして、10月以降の給与支払いとして250億ドル(約2兆6400万円)の追加支援を求めている。しかし、11月の大統領選の前に、それが実現する可能性は薄い。
サウスウエスト航空は、来年1月に非労働組合員の給与を削減し、来年には労働組合員の給与削減あるいは一時解雇もやむを得ないと警告している。現実になれば、同社50年の歴史で初めてのことだ。
※ドル円換算は1ドル105円でトラベルボイス編集部が算出