トリップアドバイザーはこのほどソーシャルディスタンスの維持に役立つ新プラットフォーム「Crowdfree.me(クラウドフリー・ミー)」の提供を開始した。公共エリアなどの混雑状況が分かるようにするもので、対象地域は米国内の都市。同社のほか、スラック(Slack)やアマゾンウェブサービス(AWS)、さらに9社のテック企業が協力し、エンジニアらが無償で開発にあたった。米観光産業ニュース「フォーカスワイヤ」が報じている。
クラウドフリー・ミーは、ビジネス施設、公園やビーチなどの公共エリアの混雑状況を利用者に知らせることで、密の回避に役立ててもらうためのツール。個人情報を匿名化した携帯電話の位置情報データを集めて、エリアごとの混み具合を把握する仕組みで、趣旨に賛同するユーザーから、位置情報のシェアについて許諾を取得する。
混雑データは、ユーザーが都市名を入力、または地図上の場所をクリックすると表示される。一日の時間帯および曜日ごとにグラフで混み具合が分かるようになっており、データは一日一回更新。自由に縮小・拡大ができるほか、混雑が激しくなると赤、空いていると黄色に色分けしたヒートマップを用いた。
また、このプラットフォーム開発に参画した企業の一つ、Neura社が提供する、日々の健康状態トラッキングテクノロジー「ViruSafe」を組み込むことで、各場所のコロナ感染リスクに対する安全性を独自に指標化したスコアも表示している。
なおトリップアドバイザーでは、個人を特定することにつながる情報はすべて排除しており、営利目的でのデータ利用も行わない方針としている。