インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査を手がけるヴァリューズ社は、このほどコロナ影響下での2021年大型消費動向を調査した。旅行・住宅・家電といった高額商品の2021年の購入意向を調査したもので、2020年は旅行を見送った人が多数に上った一方、2021年は7割が国内旅行を“リベンジ購入”したいと考えていることがわかった。
調査は2020年12月1~8日にスマートフォンを通じて実施し、20歳以上男女9998人から回答を得た。
まず、商材別に2020年に購入を見送った人の割合を調べたところ、国内旅行が41.9%、海外旅行が17.3%で2トップ。習い事(5.5%)、人間ドック(2.8%)などを大きく上回った。合計で約半数が国内・海外旅行の実施を見送ったことになる。
一方で、2021年に購入予定の高額商品について尋ねたところ、国内旅行が41.2%でトップ。海外旅行は10.8%。2020年に購入を見送った高額商品の中で、2021年には購入予定とされた商品、すなわち“リベンジ購入”の調査でも、2021年には国内旅行7割が実施すると回答。海外旅行は50.8%だった。
また、高額商品の情報をどのチャネルで収集するか聞いたところ、国内旅行はネットが63.3%に対し、店頭が9.6%、海外旅行はネット62.3%に対し、店頭が14.3%だった。海外旅行は店頭での検討をする人が一定数いるとはいえ、ネットでの情報収集に移行が進んでいることが浮き彫りになっている。
このほか、同社は、保有する約250万人の独自パネルを活用したネット行動ログ検索ツール「Dockpit」を用いて、消費者の年間検索行動も分析。キーワードごとの検索ボリュームの年間動向を分析したもので、2020年4月から6月の間に旅行と掛け合わせて検索されたキーワードでは、国内旅行でGoTo事業の補助に対する関心が目立ち、海外旅行では渡航可能時期への関心が多く見られた。