旅行市場回復への5つのカギ、「料金の透明性」や「情報の信頼性」など消費者とのギャップを埋める必要性

トラベルポートが実施した世界の旅行者への調査「Trust in travel」によると、旅行市場の回復に向けたカギとして、料金の透明性、新型コロナへの対応、個人情報保護、情報の信頼性で、消費者とのギャップを埋める必要性があげられらた。

料金の透明性で必要なことについては、「隠れた費用が発生しないこと(55%)」と「フレキシブルで払戻しが可能な商品であること(45%)」との回答が多くなった。一方、現状について、「隠れた費用」については60%、「フレキシブルな商品」については57%が低い評価。特に、ニュージーランドとオーストラリアで低い結果となった。

新型コロナへの対応では、調査に参加した旅行者の多数(56%)が、旅行業界の新型コロナへの対応情報は行き届いていると回答。一方、懸念を抱く旅行者も一定数存在し、「機内の換気改善が実施されていると信じている」との回答は世界全体では半数以下の46%。特にニュージーランド(31%)とイギリス(34%)が低い結果となった。また、ソーシャルディスタンスや搭乗時の手順も50%となり、半数は信頼していない結果になった。

個人情報保護については、旅行会社が自身の個人情報を適切に取り扱っていると信じている旅行者は40%どまり。特に、1946年から64年頃までに生まれたベビーブーマー世代(33%)、1990年代後半から2010年代の間に生まれたZ世代(36%)で顕著に表れた。

また、パーソナルなサービスのための個人情報取り扱いにおいて、最も抵抗がないのは、対面での会話から得た情報(46%)、過去の予約に基づくもの(46%)、ロイヤリティプログラムでの履歴(44%)となった。一方、SNSからの情報(35%)、信用情報など公になっている情報(37%)、多店舗での過去の購入、検索、予約の履歴情報(40%)については、その取扱いへの信頼度は低くなった。

情報の信頼性では、最も信頼がおけると考えている旅行関連情報源は、家族や友人が最も高く67%。次いでウェブ上のレビュー(50%)となった。対照的に、最も信頼度が低かったのは、SNS上のインフルエンサーによる情報(30%)、著名人による情報(25%)。

さらに情報のタイプにについては、利用者による評価(54%)、利用者によるレビュー記事(51%)との信頼度が高く、一方、信頼度が低かったのは、第3者による認証・お墨付き(39%)、旅行会社が提供するホテルの部屋などの写真(42%)、ホテルの星付けのような第3者による評価(43%)という結果になった。

今回の調査は、世界大手PR会社エデルマンのリサーチおよび分析を担当するエデルマン・データ&インテリジェンス(DxI)によって、10か国の1万1000人を対象に行われた。

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