KNT-CTホールディングスが2021年8月5日発表した2022年3月期第1四半期決算(2021年4~6月)は、純損益が64億4200万円の赤字だった。希望退職をはじめとした人件費削減、一部店舗閉鎖などで赤字幅は前年同期の98億400万円から約34億円圧縮したが、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、旅行需要の大幅な低迷が響いた。
売上高は160億3500万円。前年同期比では約4倍となったが、コロナの影響がなかった2019年同期比では85.3%減にとどまった。営業損益は74億3100万円の赤字(前年同期は142億5200万円の赤字)、経常損益は60億2200万円の赤字(同94億500万円の赤字)だった。
新型コロナの影響により、海外旅行、訪日旅行が催行できなかったのに加え、国内旅行も緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出で厳しい状況が続いた。同社はオンラインツアーや近隣地域への旅行などコロナ禍でも需要のある国内旅行販売に注力したほか、PCR検査やワクチン接種の受付教務など、旅行業以外の収入確保に努めた。
なお、期末の資産は6月30日付で実施した400億円の第三者割当増資により404億7200万円(64.4%)増加し、1032億9000万円。負債は793億6300万円で、純資産は239億2600万円、自己資本比率は23.1%となった。