バス車窓と仮想世界が交差する新感覚ツアーを体験してきた、クラブツーリズムら企画、都民にも訪都観光にも

クラブツーリズムは、フジ・メディア・ホールディングスの総合広告会社クオラスと共同で、現実世界と仮想世界を融合させた新感覚バスツアー「WOW RIDE (ワゥ・ライド)」を、2022年2月から実施する。販売は2022年1月からの予定だが、一足先に実施された試乗体験会で取材してきた。

このバスは、現実の「車窓」と「透過有機ELディスプレイ」でのVR(仮想現実)やAR(拡張現実)映像をコンテンツ化。さまざまな仕掛けでツアーコースの名所のストーリーが時空を超えて展開される。車内では、透明ディスプレイを全⾞窓に搭載し、座席(20席)をバス中央に配置。乗客は左右両側で、現実の車窓と要所で切り替わる映像コンテンツを楽しむことができる。

運行ルートは、東京・銀座「GINZA SIX」の三原テラスを出発したのち、⽇本橋、東京駅、皇居、国会議事堂、東京タワー、レインボーブリッジ、豊洲、勝鬨橋、歌舞伎座などを巡る約60分間の周遊ルート。

和光や山野楽器など銀座の歴史の紹介からスタート。京橋交差では、江戸時代の街並みにタイムスリップし、日本橋では江戸時代の魚河岸の様子が、バスの動きに合わせて映像が動く速度連動技術で再現される。

銀座では温水洋一とガンバレルーヤよしこによる「銀座の恋の物語」のパロディが画面に展開。

日本橋では江戸時代の魚河岸での一コマ。

皇居の桜田門に差し掛かると、雪下の「桜田門外の変」の様子が画面で繰り広げられ、虎ノ門付近では、新駅「虎ノ門ヒルズ駅」にちなみ、東京の地下に潜入し、地下鉄の構造を立体的に見せる空間演出。勝鬨橋では、橋が跳ね上がり、バスが空中へ。バスの振動が臨場感を生み、ライド系アトラクションのような体験も楽しむことができる。

皇居付近では「桜田門外の変」。MC(中央)が車内を盛り上げる

MC(中央)を挟んで、左側は有機ELディスプレイを透過した現実世界。右側が江戸時代の仮想政界。展開される仮想エンターテイメントは、映画監督の堤幸彦氏が演出。俳優の池田鉄洋や温水洋一、お笑い芸人のガンバレルーヤよしこなどが出演し、車内のMCの進行のもと、各所の歴史やトリビアを紹介する。また、国会議事堂ではゴジラ、歌舞伎座では片岡愛之助が登場(内容は残念ながらネタバレNGのため記事化できず)。東京を舞台にしたショートアニメ「曇りのち、笑顔」が名所の合間に放映される。

クラブツーリズムでは、地方からの旅行者には新たな東京観光のツールとして、また東京在住者向けには「東京再発見」の機会として訴求していく考えだ。

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