世界の航空会社の付帯サービス収入、2021年は7兆円、乗客一人あたり収益は増加、トップ10はLCCが独占

旅行業界向けソリューションを提供しているCarTrawlerの調査によると、2021年の世界の航空75社による付帯サービス(アンシラリー)の販売額は前年比54.2%増の484億ドル(約7兆円)となった。付帯サービスとは、航空会社が運賃以外に設定している有料サービス。

まだコロナ前には及ばず、2019年比では28%減となったものの、乗客一人あたりの収益は平均29.26ドル(約4200円)となり、2019年の平均よりも8.42ドル(約1200円)上回った。

2019年と2021年の付帯サービス収益を公表した67社のうち、総収入に占める付帯サービス収入の割合が増加した航空会社は80%近くにのぼった。

なお、2021年の航空収入の総額は前年比32%増の4620億ドル(約67兆円)となったものの、依然として2019年の約半分にとどまった。

総収入のうち付帯サービス収入が5割を超えた航空会社は、ウィズエア(56%)、フロンティア航空(54.9%)、スピリット航空(54.3%)、アレジアント航空(51.3%)の4社。このほか、6位はライアンエア、9位にイージージェットが入るなどトップ10はLCCが独占した。

一方で、トップ10のうち、2019年比で2021年の付帯サービス収入が増加したのはフロンティア航空のみで、残りの9社は減少した。

また、CarTrawlerは、アラスカ航空、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空の米国大手5社のクレジットカード付きフリークエント・フライヤー・プログラム(FFP)の収益についても調査。2021年の合計収益は2019年比13.7%減の164億ドル(約2.4兆円)となったものの、乗客一人あたりの平均収益は2019年の25.71ドル(約3700円)から30.88ドル(約4400円)に増加した。

※ドル円換算は1ドル144円でトラベルボイス編集部が算出

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営する「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:ANCILLARY SALES DRIVE PANDEMIC RECOVERY FOR MANY AIRLINES

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