日本政府観光局(JNTO)によると、2022年11月の訪日外国人旅行者数(推計値)は93万4500人となり、前月(2022年10月:49万8600人)のほぼ倍増となった。日本政府による10月11日の水際対策の大幅緩和後、訪日旅行は急回復している。すでに訪日外客数は前月に日本人の出国者数を上回ったが、今月は日本人出国者数(37万9200人)の倍以上となっている。
地域別では、訪日客数の多い順に、韓国が31万5400人、台湾が9万9500人、米国が8万4300人、香港が8万3000人、タイが5万2100人。韓国は2019年比53.8%増(2019年実数:20万5042人)で、コロナ以前を大きく超えた。また、韓国以外でも、訪日旅行の最大市場である東アジアの国地域を筆頭に、その他の地域も米国やシンガポールなど、順調な回復が見られているという。
航空データOAG社のデータを見ると、国内主要空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着した国際線の便数は前年比198.2%増の8732便、座席数は189.0%増の205万9289便。水際緩和を発表した10月も前年から倍増となったが、11月はそれを上回る増加率となった。上記6空港以外にも那覇空港(146便・2万6262席)をはじめ、仙台空港、富山空港、函館空港など、国際線が到着する地方空港が増えており、訪日旅行の回復が地方の国際往来の再開につながっていることがうかがえる。
訪日外国人旅行者数を2019年の実績と比較すると、61.7%減(2019年の実数:244万1274人)。半年前の水準(95%減前後)と比べると大幅に回復しているとはいえ、いまだコロナ以前の半数以下にとどまっている。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。