京都市内のホテルで外国人宿泊者の比率が25%に、コロナ前の2割減まで回復、旅館も堅調

京都市観光協会(DMO KYOTO)は、2022年12月の市内115ホテルの客室稼働率が、前月から6.8ポイント減、前年同月から19.9ポイント増の73.4%になったことを明らかにした。入国規制の緩和や、「全国旅行支援」による下支え、年末年始休暇の影響が重なったことで、コロナ禍前2019年12月の76.1%に迫る水準にまで稼働が高まり、2019年同月からの減少幅が最も小さくなった。

12月の日本人延べ宿泊数は58万4348泊となり、前月からは10.6%減。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は15.0%増、2019年同月比は101.3%増。同協会では、2019年同月は台風や消費税増税によって旅行需要が低下していたことも、2019年同月比が大きくなった要因の一つと考えられるとしている。

一方、外国人延べ宿泊数は前月からは31.1%増の14万6282泊。前年同月比は8615.0%増、2019年同月比は18.5%減となった。総延べ宿泊者数における外国人比率は24.7%と、前月の18.3%から6.4ポイント増加。国・地域別構成比でみると、米国が最も高く19.3%。次いで、台湾、韓国、シンガポール。2019年同月比では、韓国が243.9%増と大きく伸長した。

12月の平均客室単価は1万6376円。前年同月比では24.4%増、2019年同月比でも18.5%増となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で1室あたりの売上高に相当する)は1万2020円となり、前年同月比では70.7%増、2019年同月比でも14.2%増。

報道資料よりまた、市内主要旅館26施設における稼働率は67.3%となり、前月から1.9ポイント減となったものの、2019年同月比では4.4ポイント増となった。修学旅行の催行が続いていることや、外国人の宿泊数も増加したことで稼働率が高まった。

このほか、2023年1月以降は、中国からの春節需要は限定的と見られるが、春頃までは台湾や韓国など中国以外の東アジア市場が回復を牽引する状態が続くと予想。12月時点の今後の客室稼働率の予測値は、1月47.0%、2月49.4%、3月73.5%となっている。一方で、一部の宿泊施設からは人手不足によって稼働を抑えざるを得ないという声も上がっているという。

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