阿寒摩周国立公園の川湯温泉街、20年間かけて再整備の計画、「何度も訪れたくなる体験」提供、星野リゾートは「新時代の個人客」向けに施設開発

北海道弟子屈町(てしかがちょう)は、環境省が推進する国立公園満喫プロジェクトに阿寒摩周国立公園が選定されたことを受けて、20年間を計画期間とする川湯温泉街再整備に関する基本的な方針をマスタープランとしてまとめた。町は、持続的な発展に向けて、さまざまな体験ができる施設整備を行い、川湯温泉街を流れる「湯の川」を中心に森の中の温泉街を実現していく。

マスタープランでは、川湯温泉の魅力を「火山・森・湖」「温泉の川」「稀な泉質」「道東の中心」として、「湯の川がつむぐカルデラの森の温泉街」をコンセプトに決めた。そのうえで、川湯温泉街の魅力を体験し、何度も訪れたくなる温泉街にするため、さまざまな体験機能を再整備する。

具体的には、川湯温泉の最大の特長である、街中を流れる温泉川に浸るラグーンをまちの中心地につくり出し、川湯の新たな顔となるシンボリックな場所とし、日帰り温泉機能を拡充する。また、川の両岸を人が歩きくつろげるスペースとして「川湯テラス」や岩盤上にある泉源エリアに階段状のデッキなどを整備する。

このほか、温泉川沿いの「川湯横丁」のほか、キャンプ場、アウトドアセンター、アクティビティゾーンを整備する。

持続可能な開発に向けては、川湯温泉街における景観や建物のルールや、看板やサイン(文字のデザイン)などの統一したルール化を検討する。

町では現在、開発のシミュレーションを実施しているところ。今後、2035年までを3つのフェーズに分けて開発を行う予定。

星野リゾートが進出、まちづくり計画にも

2026年には、星野リゾートが弟子屈町に温泉旅館ブランド「界」を開業する予定。「阿寒摩周国立公園 川湯温泉廃屋撤去跡地における宿舎事業」公募を落札、実施協定書を締結しているもの。マスタープランの一部を担い、同社もプラン策定にも参画している。

同社では、このマスタープラン策定に合わせて開発を計画している温泉旅館施設の名称を「界 テシカガ」に決定した。北海道では「界 ポロト」に続き2軒⽬の界ブランド施設。10月12日に開催された同社のプレス発表会で、代表の星野佳路氏は「界 テシカガ」について「新しい時代に合った個人客、インバウンド比率をとれるようにプロジェクトを進めている」と明かした。

また、弟子屈までのアクセスが整備されていない問題については「観光にとってマイナスかと言えば、世界ではそうではない。個人客中心で上質な旅を提供するように変化する時代、国内・海外の観光客の二ーズにあわせれば再生できるポテンシャルがあると考えている。」と話した。

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