世界大手ホテルグループ「アコー」、国内23軒を4月1日に一斉開業、自治体との連携で滞在体験の磨き上げへ

世界大手ホテルグループ「アコー」は、日本で開業する全国23軒の「グランドメルキュール」および「メルキュール」の開業日を2024年4月1日に決めた。これは、ジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ(JHRA)がアセットマネジャーとなった大和リゾートから運営を受託するもの。上級ルブランド「グランドメルキュール」は日本初上陸で12軒が開業。すでに8軒を展開するミッドスケールブランドの「メルキュール」は新たに11軒が加わる。全ホテルで11月6日から予約の受付を開始した。

加えて、アコーと大和リゾートは、両ホテルブランドでの新しい旅のスタイルとして、各地域の自治体との連携で、その地域の魅力を発掘し、地方創生に貢献していく「#はなれ旅」プロジェクトを展開していく。

開業発表の記者会見で、アコーのアジア・プレミアム、ミッドスケールエコノミー部門CEOのガース・シモンズ氏は「日本は、地域の本物を発信する両ホテルを開業するに相応しい国。地域の魅力を再発見し、魅力ある滞在体験を提供していくことで、競合他社と差別化を図っていく」と話した。

各施設の改修は2024年2月~3月にかけて、客室、レストラン、ラウンジ/ロビー、浴場などを中心に実施する。浴場では新たに湯上がりラウンジを設置し、その土地ならではの飲料を提供していく計画だ。

(左から)大和リゾート真柳社長、南房総市の石井市長、伯耆町の森安町長、北杜市の上村市長、アコーのシモンズ氏

各自治体との連携で「#はなれ旅」

「#はなれ旅」では、地方のメジャーな観光地を「母屋」、その一歩先のまだあまり知られていない場所を「離れ」と位置付ける。大和リゾート社長の真柳宏二氏は「地域とともに考えながら、新しい体験を五感で感じる旅を提案していき、旅行需要の分散化にも繋げていく」と説明。各ホテルからの絶景、地域の個性豊かな人との出会い、地元の食、イベント、アクティビティなど未知との出会い、「離れ」でも快適な滞在の4つのポイントに注力していく。真柳氏は「地域のコンテンツに終わりはない。新しい体験を拡充していきたい」と今後の展開に意欲を示した。

「#はなれ旅」の展開に向けては、地方自治体との連携を重視していく。新規開業にあたり、第一弾として「グランドメルキュール南房総リゾート&スパ」の千葉県南房総市、「グランドメルキュール八ヶ岳リゾート&スパ」の山梨県北杜市、「メルキュール鳥取大山リゾート&スパ」の鳥取県伯耆町と、それぞれ包括連携協定の締結に向けた準備を進めていく。

会見の場で、南房総市の石井裕市長は「事業者の力を活用して、地域の魅力を高めていく」と挨拶。北杜市の上村英司市長は「グランドメルキュールの開業で、インバウンドの取り込みに期待したい」と話し、伯耆町の森安保町長は、観光活性化とともに地域づくりへの貢献に期待感を示した。

アコーでは今後、両ホテルブランドを展開する全国23自治体との連携協定締結を目指すとしている。

「#はなれ旅」(グランドメルキュール/メルキュール)

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