スマホ利用と旅行消費の最新調査、情報収集でのSNSや地図アプリの活用広がる、AI利用はタビマエからタビナカへ

JTB総合研究所は、「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2023)」を4年ぶりに実施した。実施期間は2023年11月2日と3日。スクリーニング調査で1万人の回答者のうち、プライベートでスマートフォンを利用し、過去1年以内に1回以上の国内旅行(日帰りも含める)をしたことがある1030人が対象。

その結果によると、スマートフォンでよく使う機能として、電話やメールの割合は2019年の調査時より大きく減少し、個人的なコミュニケーションは「メッセージやチャット」が中心となっている。

また、2019年との比較で、「まとめサイト」は8ポイント以上減少。利用するニュース源では、インターネットニュース、紙やデジタル版の利用がいずれも減少した。一方で、インターネットから得るニュースの情報源として、「急上昇ワード」や「リポストなど友人の反応から」の割合が上昇。消費関連だけではなく、時事関連などすべての情報でSNSが活用されていることがわかった。

報道資料よりインスタ利用率が大きく上昇、「地図アプリ」の利用が急浮上

SNSの人気トップは「LINE」。「YouTube」「Instagram」「X」が続いた。「Instagram」と「TikTok」は2019年調査より10ポイント以上利用率が上昇。一方、Facebookは10ポイント以上利用率が減少した。

継続利用したいアプリのトップは「検索エンジン」で、「地図アプリ」が2位に浮上した。地図アプリでは、行きたい場所の確認やルート案内以外にも、現在地や目的地周辺の飲食店探しやコチコミの閲覧など活用の幅が広がっている。

報道資料よりスマートフォンゲームについての調査では、スマートフォンゲームのために寄り道など日々の行動を変えた経験がある人は全体の45.8%となり。特に30代男性では72.7%、29歳以下の男性では63.3%と高くなった。

また、eスポーツの経験や関心についても、29歳以下と30代の男性で高い傾向がみられ、eスポーツをプレイしたり観戦したりした経験がある人の割合は、全体では12.6%でだったが、29歳以下の男性では33.0%、30代男性では28.2%となった。

旅行でのAI利用はタビマエからタビナカへ

スマートフォンでの旅行関連商品の予約や購入は、2019年より10ポイント近く上昇。内訳を見ると、「宿泊施設」が引き続き多く、「航空券」「イベントなどのチケット」「現地の鉄道やバスの切符」「国内空港までの電車やバスの切符」などのチケット類はいずれも上昇傾向が見られた。

このほか、AIサービスの利用経験は2019年の30.7%から43.2%に増加。「通訳・翻訳サービス」や「カメラで写したものの検索サービス」などの利用が増えている傾向が見られた。

報道資料より旅行関連のAIサービスについて、2019年と比較して順位が上がった項目は、「旅行中にわからないことを相談できる」「一人旅でも困らない」など。一方、順位が下がった項目は、「自分では思いつかないところを提案してくれる」「予約購入やプラン作成などの手間がはぶける」などとなり、タビマエよりもタビナカでの利用が多くなっている傾向が伺えた。

報道資料より

生活の変化、キャッシュレスやテレワークが増加

日常生活のなかで3年前と比べて増えたことの調査では、「キャッシュレス」、「インターネットでの購入」、「オンデマンドで好きな時 にテレビをみる」が上位に。また、「オンライン会議」、自宅での「テレワーク」や「旅先テレワーク」が増えるなど、働き方に変化があることがうかがえる。その影響か、「洗濯や掃除にかける時間」も増加した。

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