AP通信など複数の海外通信社、メディアが、京都・祇園南側地区協議会の太田磯一理事の話として「観光客が私道に入らないようにするために、今年4月に看板を設置する予定」であると報道している。
太田氏の話によると、狭い路地が多い祇園では、ツアーガイドに連れられて歩く観光客で溢れ、カメラ片手に歩き回り、舞妓や芸妓を追いかける観光客が後をたたない。設置される看板には「ここは私道です。通り抜けできません」という文言とともに、「罰金1万円」の警告も付け加えられる予定だという。通行禁止となるのは祇園の数区画に限られ、公道は引き続き一般開放されることから、観光客の減少にはつながらないと見られる。
一方、京都市はトラベルボイスの取材に「同協議会のコメントは承知しているが、詳細の内容は確認中」とこたえた。
祇園では、コロナ前からマナーを守らない観光客に対する苦情が多く寄せられ、オーバーツーリズムへの懸念が広がっていた。コロナ禍で住民の不満は鎮静化したものの、訪日客が急速に回復するなかで、状況は再度悪化しているという。
花見小路ではすでに、外国人観光客向けにマナー啓発の看板が立てられているが、祇園南側地区協議会が指摘している新たな看板の設置は、公道から枝分かれする私道を対象にしたものと見られる。
※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて翻訳し、トラベルボイス編集部の取材とともに編集しました。