東京五輪のレガシー「カヌースラローム競技会場」、企業研修や教育旅行での活用も、GWに新たな「遊べるパーク」開業

都立葛西臨海公園の隣接地に東京五輪のカヌースラローム競技会場として設置された「カヌースラロームセンター」は、2024年4月29日に新たに「カヌスラパーク」をオープンした。ユニークな乗り物や遊びグッズを揃え、大人から子供まで楽しめるエリアを整備。東京五輪のレガシーを観光施設として活用する取り組みだ。

カヌースラロームセンターは、五輪開催後、2022年7月に一般開放。カヌースラローム選手の強化拠点に加えて、激流の競技コースを活用したラフティング体験やウォーミングアップコースでのカヌー体験を一般に提供している。競技大会の観戦者なども含めて、2023年度の来場者数は5万人強だったという。

カヌスラパークは、競技コース隣の遊休エリアを活用する。キックボード「スペーススクーター」、自力で動かす新感覚ゴーカート「イージーローラー」、風にも強い「アウトドアバトミントン」などレンタル。エリア内には、大型円形の「おもしろブランコ」も設置する。1回の利用料金は1人500円。土日祝日のみで、年間70日ほどオープンする予定だ。

各種遊べるキックボードも揃う(報道資料より)カヌースラロームセンターの指定管理者「協栄」副統括責任者の佐藤未来氏は、「もっと気軽にセンターを訪れてもらい、遊びながら、カヌースラロームを身近に感じて欲しい」と話す。また、東京都生活文化スポーツ局スポーツ施設部施設経営担当課長の小澤建一氏は「家族連れなどを含めて、さまざまな人たちに楽しでもらえる施設」と話し、東京五輪レガシーの活用に期待を込めた。

教育旅行やチームビルディングにも

一方、ラフティング体験とカヌー体験も引き続き訴求していく。ラフティングは、1艇に最大6人の利用が可能で、5月から10月上旬にかけて年間130回ほどの開催を予定。また、カヌー体験は年間40回ほど実施する。いずれもガイドがつくため、初心者でも安心して楽しめるという。

「日本のカヌー界にとって、リオ五輪で羽根田卓也選手が銅メダルを獲得した影響は非常に大きい」と佐藤氏。それ以降、若い世代の競技人口も増えているという。さらに、東京五輪のレガシーであるカヌースラロームセンターの利用が増えることで「競技の裾野をさらに広げるとともに、選手の強化にもつながれば」と先を見据える。

カヌースラロームセンターでは今後、ラフティングやカヌー体験を教育旅行やチームビルディングプログラム向けのコンテンツとして活用していく計画。一般の利用は土日祝日に集中するため、平日に団体の受け入れることで、施設利用の平準化を進めていきたい考えだ。

五輪コースでラフティング体験(報道資料より)

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