アイペット損害保険がこのほど、2023年のペットの支出に関するアンケート調査を実施した。前年に比べ、直近1年間のペット関連予算が増えた人は4割以上、昨年と比べ10ポイント増加しており、医療費、物価上昇に伴う支出増加を感じている人が多い結果となった。一方で、特に犬飼育者は3分の2が「ペットと旅行に行きたい」と回答するなど、ペットツーリズムの高まりもうかがえる。
調査は2024年3月11~15日に実施。犬・猫を飼育する1000名から回答を得た。
これによると、年間のペット関連支出額で最も高い割合は、犬飼育者で「10万円以上~20万円未満」(32.6%)、猫飼育者で「5万円以上~10万円未満」(38%)がそれぞれ最多だった。特に犬飼育者の内訳では、「10万円以上~20万円未満」が4ポイント増加したほか、10万円以上の割合も4.7ポイント増加しており、全体の約6割を占めた。猫飼育者についても、10万円以上の割合が増加。ペット飼育にかかる支出は全体として増加傾向にある。
背景には、医療費などのペットの病気に関連した支出や、物価上昇に伴うペット関連費用の増加があるようだが、コロナ禍の制限がなくなったことも後押しとなり、ペットとの旅行への注目も高まっている。
「ペットツーリズム」に関する意向を尋ねたところ、犬飼育者の63%が、「積極的にペットと旅行に行きたい」「可能であればペットと旅行に行きたい」と回答。猫飼育者を合わせると、全体でも4割のペット飼育者が旅行への意向を示している。ただ、「積極的に旅行に行きたい」は犬・猫全体で1割にとどまっており、同社は「ペットと旅行に行く際の宿泊にかかる費用などの負担感が大きいことも一因になっているかもしれない」などと分析している。