JALグループは、2024年3月期の連結業績を発表した。コロナ禍が収束したことを受けて、国際旅客では好調なインバウンド需要を取り込んだことで、JALの旅客数は前年比約1.5倍に、グループLCCのジップエア(ZIPAIR)の旅客数も前年比約2.3倍に増加。国内旅客も、閑散期のキャンペーンなどが功を奏し、前年比約1.2倍に増えた。
その結果、円安や世界的インフレ、人的資本投資などによって費用は前年比約15%増加したものの、売上収益は前年比20.1%増の1兆6518億円を計上。2019年比でも19.2%増となった。当期EBITは、前年比124.9%増、2019年比63.5%増の1452億円。純利益は前年比177.5%増、2019年比98.8%増の955億円と大幅な増収増益となった。
フルサービスキャリアの国際線旅客収入は、前年比49.1%増の6223億円(2019年比17.2%増)、国内線旅客収入は前年比22.1%増の5508億円(2019年比0.6%減)。
LCCでは、ZIPAIRの就航地が増えたことにより、旅客収入が前年比140.9%増の540億円となった一方、中国路線のSPRING JAPANの旅客収入は前年比61.1%増の132億円にとどまった。
また、配当については、業績が2024年3月21日に公表した通期連結業績予想をさらに上回ったことから、期末配当案を1株当たり40円から45円に増配、年間配当案も1株当たり70円から75円に増配した。
2025年3月期の通期予想については、国際線旅客の需給バランスはタイトな状況が続くと想定し、連結売上収益1兆9300億円、EBIT1700億円、当期利益は1000億円を据え置く。