ギリシャ、アテネ中心部で民泊の新規許可を停止へ、税金も引き上げ、長期賃貸への切り替えには金銭報酬も

写真:ロイター通信

ギリシャ政府は2024年9月16日、アテネ中心部3地区で短期宿泊レンタル(STR:short-term rental/民泊)の新規許可を少なくとも1年間認めない方針を発表した。この措置は2025年1月1日から実施される計画だ。

政府は、欧州の他の国と同様に、レジャー向け短期宿泊レンタルの高い収益性と住宅不足に直面している住民生活とのバランスを取ろうとしている。

さらに、短期宿泊レンタルに対する税金も引き上げるほか、住宅所有者が長期賃貸に切り替える場合、何らかの金銭報酬を支払うことも検討する。コスティス・ハジダキス財務相によると、短期宿泊レンタルに対する1日あたりの税金について、4月~10月は現在の1.5ユーロ(約236円)から8ユーロ(約1260円)に、冬季は0.5ユーロ(約79円)から2ユーロ(約310円)に引き上げる。

政府は、その税収を気候変動に伴う自然災害への対応に充当するとしている。

ギリシャの旅行市場は好調が続いており、2024年の観光収入は、過去最高だった2023年の206億ユーロ(約3.2兆円)を上回る220億ユーロ(約3.5兆円)に達する見込み。

このほか、ギリシャ政府は、オーバーツーリズム対策の一環として、夏のピークシーズンにサントリーニ島とミコノス島を訪れるクルーズ船の乗客に対して、2025年から20ユーロ(約3140円)を課税することも発表している。

※ユーロ円換算は1ユーロ157円でトラベルボイス編集部が算出

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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