京都市内ホテル、5カ月連続で外国人比率が6割超え、中国が最多、紅葉シーズンに向けて繁忙期に

京都市観光協会(DMO KYOTO)は、2024年8月の市内113ホテルの宿泊実績を明らかにした。それによると、客室稼働率は前年同月比3.9ポイント増の72.8%で、2019年同月比では10.3ポイント減となった。2019年同月比の下落幅が10ポイントを超えるのは、2023年8月以来、1年ぶり。

DMO KYOTOによると、今年はお盆休み期間に南海トラフ地震臨時情報が発表されていたことや台風10号に伴う新幹線の運休などが影響し、一部ホテルでは宿泊キャンセルも発生した。

外国人比率は6割超え、旅館は5割超えで過去最高

日本人延べ宿泊数は、調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比17.2%減、2019年同月比は12.9%増の32万3773泊。DMO KYOTOでは、物価高に加えて、南海トラフ地震臨時情報や台風の影響により、不要不急の宿泊需要が減少したことが主な要因と分析している。

一方、外国人延べ宿泊数は、前年同月比33.1%増、2019年同月比70.2%増の51万318泊。総延べ宿泊者数に占める外国人比率は61.2%で、2019年同月の51.1%からは10.1ポイント増加。統計を開始した2014年以降で最も外国人比率が高くなった今年4月の70.1%から5か月連続で60%を超える比率となった。国・地域別構成比では、中国が最も高く30.3%。米国(13.3%)、台湾(9.1%)が続いた。

8月の平均客室単価は1万7710円。前年同月比では12.0%増、2019年同月比でも28.0%増となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標。1室あたりの売上高に相当)は、1万2893円となり、前年同月比では18.4%増、2019年同月比では12.1%増。

また、市内の主要な旅館24施設における稼働率は42.5%となり、前年同月比0.6ポイント減、2019年同月比では4.8ポイント減となった。外国人比率は54.0%となり、調査集計を開始した2019年以降、最も高くなった。

このほか、8月時点の今後の客室稼働率の予測値については、9月が73.0%、10月が88.4%、11月が89.5%。特に、秋の紅葉シーズンの週末、10月12日(土)、11月2日(土)、11月15日(金)、 11月16日(土)、11月23日(土)は100%に近くなると予想。京都市内での主な観光地での紅葉の見頃は11月23日と予測されているが、市内ホテルでは10月中旬ごろから繁忙期を迎える見込み。

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