観光庁は平成25年(2013年)第2四半期(4月〜6月)の宿泊旅行統計調査の結果を発表した。それによると、延べ宿泊者数は前年同期比3.0%増の1億624万6430人泊で、そのうち外国人は同26.4%増の876万8840人泊と大幅に増加し、全体に占める割合は8.3%となった。月別の外国人の宿泊者数は4月が317万5680人泊、5月が2756万6990万人泊、6月が283万6180人泊。
▼延べ宿泊者数は堅調も、東北の観光需要は回復半ば
延べ宿泊者数は全国28都道府県で前年実績を上回り、東北6県では平成22年(2010年)の同期比で0.4%増となり、震災前の水準に回復した。しかし、ビジネス目的では同27.1%増となったものの、観光目的では同25.2%減となっており、観光需要はまだ回復していない実態が浮き彫りとなった。
▼外国人延べ宿泊数の最多は東京、国籍は台湾
外国人延べ宿泊者数では、36都道府県が前年実績を上回ったが、震災前の平成22年(2010年)同期の水準以に回復したのは32都道府県にとどまった。外国人延べ宿泊者数が最も多かったのは東京で265万8910人泊となり、大阪の120万3930人泊、京都の84万4140人泊、北海道の50万3990人泊、沖縄の37万7730人泊と続く。
国籍別では、第1位が台湾で168万人泊、第2位が韓国で95万人泊、第3位が中国で92万人泊となり、この3カ国/地域で全体の4割以上を占めた。以下、トップ10には、アメリカ(83万人泊)、香港(66万人泊)、タイ(42万人泊)、シンガポール(24万人泊)、オーストラリア(22人泊)、フランス(17万人泊)、英国(16万人泊)が入った。伸び率で見ると、台湾が前年同期比71.6%増、タイが同66.2%増と大幅に拡大した一方、中国は同23.1%減となった。
▼稼働率はシティホテル、ビジネスホテルが好調
このほか、都道府県別客室稼働率の調査では、期間中の全国平均の客室稼働率は51.9%という結果が出た。宿泊施設別では、旅館が30.7%、リゾートホテルが43.6%、ビジネスホテルが67%、シティホテルが74.5%、会社・団体の宿泊所が30.5%。それぞれ最も高い稼働率だったのは、旅館で京都の45.7%、リゾートホテルで千葉の76.9%、ビジネスホテルで東京の82.2%、シティホテルで京都の87%、会社・団体の宿泊所で岩手の70.1%という結果になった。