日本政府観光局、2000万人達成に向けて受入れ体制で「質の向上」目指す

日本政府観光局(JNTO)理事長の松山良一氏は、このほど開催された「第1回観光立国推進協議会」で訪日外国人の目標2000万人達成のための取組みについて発言した。

まず、松山氏は2013年の1000万人達成について「政・官・民、心ひとつにして達成した」と評価。2013年は観光立国推進のアクションプランが設けられ、政府としての方針が示された重要な年だったと振り返った。

こうした2013年を受け、松山氏は今後「量の拡大とともに質の向上」に取り組みたい考えを示した。具体的には「訪日外国人の満足度をあげていくこと、観光業としてはしっかり儲かる流れをつくる」こと。受入れ体制としてWi-Fiの拡充やATM、クレジットカードなどのインフラがグローバルスタンダードに追いつくための仕組みづくりなど、ひとつひとつ取り組んでいきたい方針を語った。

2014年安倍首相の施政方針演説では「観光立国」が盛り込まれており、JNTOとしてさらに踏み込んだ取り組みをしていく意気込みだ。松山氏は、過去の延長線でない「意識の転換」「パラダイムシフトが必要」との考えで、政府として6月を目途にアクションプラン見直しに何を盛り込むか「知恵を絞りたい」と語った。


▼受入れ体制の課題、日本のクレジットカードを変える4つのポイント

松山氏が課題のひとつとして挙げたクレジットカードの課題について、協議会では三菱UFJニコスの代表取締役、和田哲哉氏が現状と今後の取組みについて発言した。和田氏は現在の日本のカード業界のインフラが「外国人が満足いくものではない。」とし、2020年の東京オリンピックまでに「外国人旅行者に喜んでもらえるようにしたい。」考えだ。

同氏があげた現在の課題は以下の4つ。

  1. 利用施設の拡大:どこでも使える状況へ
  2. TAXリファウンド:カードで簡単にリファウンドができる仕組みづくり
  3. 新しい技術の導入:ICT技術を駆使したサービス提供でグローバルスタンダードへ
  4. 言語対応:カード紛失やトラブルなど様々な情報提供

和田氏は、訪日外国人のカード利用がグローバルスタンダードに追いつくべく、「カード業界全体で取り組んでいく」決意だ。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)



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