米国の国内線と短距離国際線の航空需要が急速に回復している。アメリカン航空の2021年3月26日時点でのキャンセルを除いた7日間平均の実質予約数は2019年同期比で約90%まで回復した。同航空は、この傾向は第2四半期も続くと見ている。
米運輸保安庁によると、3月28日に空港保安検査を通過した人数は、2019年同日比では依然として37%減だが、100万人を超え、これで18日連続で100万人超えを記録した。
デルタ航空やサウスウエスト航空でも2月中旬から需要の回復が見られ始めた。
バンク・オブ・アメリカは、ヨーロッパの一部では新たな旅行規制が課せられているものの、米国のレジャー観光の回復は今や本格的になってきたと分析している。
一方、米疾病予防管理センター(CDC)は依然として旅行再開は時期尚早との立場を取っている。CDCのロシェル・ワレンスキー所長は「ヨーロッパで見られているように、米国でも変異株によって再度感染者数増加の危機にある。現在、感染者の増大を引き起こしたクリスマスや新年の時よりも旅行が盛んになっている。CDCとして、何度も繰り返すが、不要不急の旅行はしばらく控えて欲しい」と警鐘を鳴らす。